第68話 獅子の魂
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ない。それがなのはの想いであった。
【だが、君が君を捨てれば、君は全てを失うことになる。愛する友達も、愛する世界も、愛する記憶も全てを失うことになるのだ】
「全てを……失う?」
【そう、全てをだ。君はそれを恐れて力を捨てた。その力を今再び手にした時、君は人として得てきた全てを捨てる事になる。それで良いのかい? 君はそれで良いと言うのかい?】
メフィラスの言葉はなのはを迷わせた。皆を助けたい。だが、その為には全てを捨てねばならない。それは嫌だ。今まで得てきた大切な時間を、幸せな時間を全て手放したくないのだ。だが、だとしてもこのままではどの道全てを失う事となってしまう。
【まだ其処に人間が居たかぁ!】
突如、ウルトラマンの声が聞こえてきた。それと同時に、こちら目掛けてウルトラマンの豪腕が振り放たれた。
「しまった!」
「なのはちゃん!」
傷ついた光太郎やはやてでは間に合わない。そして、今のなのはにもその豪腕を避ける事など出来ない。なのはは目を瞑り覚悟を決めた。しかし、そんななのはをメフィラスが身を挺して防いだのだ。
「え?」
【まだ君に死なれては困るのでねぇ。私が防ぐ内に早く離れ給え】
いかにも人を食った態度を見せるメフィラス。全く分からなかった。何故メフィラスは自分を助けてくれたのだろうか。
それに、あのメフィラスは夢にも出て来た。意味深な言葉を放ちながら。一体メフィラスと自分の関係は何なのだろうか?
【おのれ、メフィラス! 貴様何の真似だ! 人間は全て抹殺せよとのあのおお方からの命令を無視するのか!?】
【生憎、私は私のやり方を通しているだけだ。そのやり方を君達にとやかく言われる筋合いはないのだよ】
【おのれ、我等星間連合を裏切るか。ならば!】
ウルトラマンの拳から膨大なエネルギーが発せられた。そのエネルギーはメフィラスの結界を破壊し、跳ね飛ばしてしまった。
【ぐぉっ!】
「メフィラスさん!」
跳ね飛ばされたメフィラスはビルの壁に叩きつけられる。叩きつけられたメフィラスの元へなのはは向おうとしたが、そんな彼女をウルトラマンの巨大な腕が掴み上げて行った。
「あうっ! 何で、何でこんな事するの? ウルトラマン!」
【人間はもう不要だ。だから滅ぼすだけの事よ。貴様も死ぬが良い!】
なのはを掴んでいたウルトラマンの力が増していく。恐ら握り潰すつもりなのだ。凄まじい力が体全身を締め付けてくる。
「あぐっ! うああぁぁぁぁ!」
「なのはちゃん! 止めろ、止めてくれウルトラマン!」
「止めぃ! 私の友達を今すぐ離してやぁ!」
なのはを助けようとウルトラマンに挑むはやてとRX。だが、二人共やはりウルトラマンが相手では全く歯が立たずやはり跳ね飛
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