第68話 獅子の魂
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レオとアストラの合体技であるダブルフラッシャーがババルウ星人に命中する。真っ赤な光線はババルウ星人の体を焼き尽くし、やがてバラバラに破壊していく。破壊されたババルウ星人の亡骸を見て、二人のウルトラマンは戦いが終わったと確信する。そして、その次にメフィラスを見た。
【どうやら戦いは終わったようだな。では、私は失礼させて貰おう】
【待てメフィラス。お前は何故俺達を助けてくれたんだ?】
【助ける? 何を馬鹿な事を。私は只この美しい星が汚されるのが嫌なのでこうして出て来ただけの事。本来君達と私達は敵同士だ】
【ならば、此処で今俺達を倒すか?】
レオとアストラは構えた。双方共にそれなりに消耗している。恐らく今の二人ならメフィラスであれば訳なく倒せるだろう。
【そのつもりはない。私は争いごとは嫌いなのでね。そう言った血生臭い事は他所でやってくれたまえ】
レオ達との戦いを拒否したメフィラスはその姿を人間サイズへと縮めていく。そして、またなのはの前にその姿を表す。
「有難う、助けてくれて」
「なに、礼には及ばんよ。君は私が認めたこの星の代表なのだからね」
相変わらず何処か含みのある笑みを浮かべるメフィラス。そんなメフィラスに、なのはは思い切って尋ねてみた。
「メフィラスさん。貴方は私のこの力を知っているんですか? もし知っているのなら教えて下さい!」
「それは出来ない。私も其処までは知らないのでね。只、これだけは言える。君が内に秘めた力を解放した時、この世界は崩壊する。この世界で天寿を全うしたければ力を解放させない事だ。まぁ、どうするかは君次第だがね」
それだけ告げるとメフィラスの姿が徐々に消えだして行った。
「あ、待って!」
まだ聞きたい事があった。だが、それを言う前にメフィラスの姿は忽然と消え去ってしまった。もうメフィラスの姿は何処にもない。残されたのはメフィラスの全く意味の分からない言葉であった。
「私の中にある力。それを開放したら世界が崩壊する……一体何なの? 私は一体……」
疑問は募るばかりであった。だが、その疑問の答えを知る日が少しずつ近づいていると言う事を、この時はまだ、知る由もなかったのである。
そう、今この時は……
つづく
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