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スーパーヒーロー戦記
第64話 第二次日本攻略作戦(前編)
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 薄暗いゴルゴムアジトに設置された玉座に鎮座する者が居た。全身銀色のヨロイで身を固め、その顔は昆虫のそれを思わせる緑色の巨大な目と鋭い牙を模したデザイン。そして何よりも頭部に聳え立った二本の触覚がそれを連想させた。
 三神官の天、地、海の石を使い目覚めた新たな世紀王シャドームーンが今、創世王の座るべき玉座に座っていた。
 彼の腰に巻かれているベルトにはその目と同じ色の光が埋め込まれている。彼もまたキングストーンを埋め込まれたのだ。
 だが、光太郎のとは違い彼にはかつての、秋月信彦としての人格はほとんどない。あるのはゴルゴムの世紀王であり次期創世王としての人格のみだ。

「聞け、ゴルゴムの怪人達よ! ビルゲニアは無様に散った。今日より私がゴルゴムの全権を指揮する」

 片手を上げ号令を挙げる。それに伴い怪人達からは歓喜の声があがる。視線を目の前に下げる。其処には不気味なオーラを出す三人の神官が跪いていた。
 シャドームーン復活の為に自分達の命とも言える三つの石を差し出した三神官。ダロム、バラオム、ビシュムの三人である。本来ならば石を使いきった為に消滅する筈なのだが彼等はシャドームーンの力によりこの世に留まっていたのだ。
 
「三神官よ、お前達のお陰で私は目覚めた。そのほんのささやかな礼として、私の力の一部を貴様等に授けよう」
「おおぉぉぉぉ」

 三神官達が溢れ出る力に震えた。想像を絶する程の力が体の内から湧き出ているのだ。素晴らしい力であった。
 全くもって素晴らしい力としか言い様のない事実が其処にあったのだ。
 それに伴い、三神官達の姿が徐々に変わっていく。
 ダロムは三葉虫を思わせる姿の怪人になり。
 バラオムは狂犬、もしくは狼を模した姿をした怪人となり。
 ビシュムは蝙蝠を模した姿の怪人となった。

「今日より貴様等は大怪人と名乗るが良い。その力があれば裏切り者ブラックサン、嫌、仮面ライダーブラックとて恐るるに足りない」
「あり難き幸せに御座います」

 ダロムを筆頭に三大怪人が頭を下げて跪いた。その光景を見てシャドームーンはとてもご満悦であった。
 既に次期創世王は決まったも同然だったからだ。全ての怪人達は私に忠誠を誓っている。だが、それだけでは創世王は満足出来ていない。
 やはりキングストーンを手に入れねばならないようだ。でなければ自分もいずれは今の創世王の様な姿となってしまうのだろう。それだけは御免だ。

「シャドームーン様、早速我等に出陣のご指示を! 必ずや憎き仮面ライダーの首をシャドームーン様の元へ謙譲致します」
「まぁ、そう慌てるな」

 血気にはやる怪人達を一先ず宥める。玉座から立ち上がり数歩歩いた所で壁に取り付けられたボタンを押す。すると巨大なスクリーンが現れる。
 其処に映
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