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スーパーヒーロー戦記
第63話 卑劣なる罠!V3死の弱点
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いた。その穴もまた自然に出来た代物とは呼べず人工的に作られた代物となっていた。

「これがそうか。にしてもデストロンの奴等はこうして穴ぐらに住むのが好きとは。案外先祖はモグラだったりしてな」
「こんな時に冗談とは。お前らしくないな風見」
「悪かったな」

 少しでも場の緊張を解そうとした風見なりの気遣いだったのだろうが返って不発に終わってしまい風見自身少し気恥ずかしい感じになっていた。そんな仕草を見て結城もフッと笑みを浮かべる。

「ど、どんまいですよ風見さん。私は結構笑えましたよ」

 このままだと余りにも風見が可愛そうだと思ったのかフェイトが咄嗟に先ほどの冗談を褒める。だが、それを聞いた風見の背中が更に小さくなってしまうのを見て疑問に思ってしまった。そんなフェイトの肩をクロノが軽く叩きながら首を横に振っていた。

「フェイト、今の風見さんにそれを言うのは返って傷口を広げる行為だからやるべきじゃなかったんだよ」
「え? あ、あぁ!」

 正に今更であった。目の前では更に小さくなってしまう風見が居た。これから敵のアジトに乗り込もうと言うのにこんな事では士気に影響が出てしまう。が、その士気を下げてしまったのは自分なのでどうしようもないのも事実であり。

「ほら、何時までもいじけてないで行くぞ風見」
「あぁ、分かってるさ」

 だからと言って何時までもいじけている風見じゃない。自分自身を叱咤し闘志を奮い立たせる。それを見て一先ず安心するフェイトであった。




 基地の中に入ると、出迎えてくれたのはやはり戦闘員であった。だが、特訓でパワーアップしたフェイトは勿論の事、今のメンバーには戦闘員など相手にもならなかった。並み居る戦闘員を次々と薙ぎ倒していく。だが、そんな中一人だけ苦戦を強いられる者が居た。

「どうした風見、こんな奴等に苦戦するなんてらしくないぞ」

 そう、戦闘員相手に苦戦していたのは風見志郎こと仮面ライダーV3であったのだ。明らかにおかしい。変身したと言うのにその拳に全く力が篭っていないのだ。まるで猫でも撫でるかのような弱弱しい拳で戦闘員を倒せる筈がない。その為に風見だけは苦戦をしていたのだ。

「もしかして、さっきあのガマボイラーに掛けられた液体のせいですか?」

 鋭くそうユーノが尋ねる。原因は全く分からないが恐らくあるとすればそれだろう。

「かも知れないな。どうもさっきから全く体に力が入らないんだ。くそっ、デストロン基地を前にしてこの様とは情けない」
「そう自分を責めるな風見。此処は俺達に任せておけ」

 戦力にならないのであれば仕方ない。基地内での戦闘はフェイトや結城達に一任し、自分は人質の救助に専念する事にした。
 




「ふぅ、どうやら基地内
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