第63話 卑劣なる罠!V3死の弱点
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ない。敵の猛攻を余裕で回避した後手に持った鞭で敵をグルグル巻きにしてしまいその上にズバットが乗りあがる姿勢が出来上がってしまった。
「ば、馬鹿な……この素早さは人間業じゃねぇ!」
「はん、俺が早いのそうだが、それ以上にお前がノロマなんだよ」
「お、おのれぇい!」
悔しがるが所詮は後の祭りだ。溶解液が放たれては不味いとばかりにガマボイラーの口は地面に向けられている。これでは放ったとしても地面が溶けるだけで何の解決にもならない。
「さて、トドメを刺す前にお前に一つ聞きたい。2月2日に飛鳥五郎と言う男を殺した男はお前か?」
「な、何? 飛鳥五郎だと? ふん、知るか! 第一俺様が今までに殺した人間など星の数ほど居るんだ! 今更一人の人間の名前なんて覚えてられるか!」
「そうかい、やはりデストロンは外道の集まりだったか。だったらてめぇに用はねぇな」
そう言うとズバットはガマボイラーの拘束を解き出した。そのまま起き上がるとガマボイラーは即座にズバットから距離を置く。
「馬鹿め! この距離からでは攻撃できまい! 俺様の溶解液で溶けて死ぬが良い!」
「おい気をつけろ。あんまり下がり過ぎると……」
いざ溶解液を放とうとした刹那。何かに躓きガマボイラーは倒れてしまった。それは横たわっていた戦闘員であった。既に事切れていた戦闘員の足に躓き仰向けに倒れてしまったのだ。
しかもその拍子に溶解液が上空に発射されてしまう。
天に唾を吐けばその唾は自分に返って来る。そのことわざの通りにガマボイラーの放った溶解液はそのままガマボイラーに返ってきたのだ。
全身に吹きかけられた溶解液がガマボイラーの体をドロドロに溶かしていく。
「ぎゃああああああああああああああああああああ! か、体が溶けて行くウうううううううううううううう! た、助けてくれえええええええええええええええええ!」
「はん、今更虫の良い事言いやがって。今までそう言って一体何人の人間んが死んでいった。地獄に行って少しは頭を冷やして来なこのガマガエル」
吐き捨てるように言い放ちガマボイラーを見捨てるズバット。それからガマボイラーは断末魔の叫びを上げた後、骨も残さず溶けてしまった。あっけないと言えば余りにもあっけない最期であった。
そして、その光景を風見とフェイトの二人は黙って見ているしか出来なかった。
「凄いな、あんた生身で怪人と渡り合えるなんて」
「なぁに、俺は何をやらせても日本一なんでね。怪人の相手もお茶の子さいさいってな訳よ」
戦闘を終え、ズバットスーツを脱ぎ元の姿に戻った早川がギターを肩に担ぐ。
「あの、これから何処へ?」
「さぁね、風の向くまま気の向くまま。フラリフラリの一人旅さ」
「だったら、俺達に力を貸してくれ!
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