第63話 卑劣なる罠!V3死の弱点
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特訓の入れ込み具合と言ったら尋常じゃない。どんなに過酷な特訓でも歯を食いしばってついてきているのだ。
やはり、前回の戦いを引きずっているのだろう。各々がそう思っていた。
「少し休憩しよう」
風見が其処で特訓を一時切り上げようと持ちかけてきた。だが、その誘いをフェイトはかぶりを振り拒んだ。
「ま、まだ出来ます!」
「気持ちは分かるが詰め過ぎても逆効果だ。少し休め」
風見の言葉に未だ納得出来ず反論しようとしたフェイトだったが、其処は黙って従う事にした。アルフ達も同様に休憩に入り一同が近くの岩場に腰を下ろす。その後は互いに今回の特訓の成果を話し合う事を行っていた。
「どうだフェイト。新型のバルディッシュを自在にこなせるようにはなったか?」
「いえ、まだ少し振り回されてる感じがします」
「それだけパワーアップしたバルディッシュが強力だって事さ。それを使いこなせるようになればきっと今まで以上に君は強くなれる筈なんだ」
クロノの言う通りだ。新型のバルディッシュを使いこなせれば更なる戦力アップへと繋がることは間違いない。その為にも一日でも早く新型バルディッシュを使いこなす必要があったのだ。その話を聞いてると何故か他の皆も頑張ろうと言う気持ちになれたのであった。
そんな時であった。
「ん?」
ふと、風見が何もない空を見上げる。その目線は何処か鋭さを帯びていた。こんな目をする時は風見の時は常に決まっている。
「どうしたんですか?」
「妙だ。この辺には俺達以外に人間は居ない筈なんだが、近辺で人の気配がするんだ」
風見は事前にV3ホッパーを飛ばしその周辺を調査していたのだ。その際には特に生体反応は感知されなかったのだ。
だが、今になって突如V3ホッパーに生体反応が感知された。明らかにそれは異常事態であった。
「何か事件の匂いがするってんだね?」
「あぁ、それもかなりやばい匂いがな」
「ふっ、こう言う時の風見の鼻は良く当たるから恐ろしいな」
茶化すように結城がそう言う。その言葉に風見は眉を顰めたが言い返さなかった。別にけなしている訳ではないのだから一々反論するのも馬鹿らしい。そう思ったからだ。
「無駄話出来る状況じゃなさそうですね」
「あぁ、疲れが残ってる奴は残れ。一緒に来ても邪魔になるだけだ」
吐き捨てるように風見がそういった。一見厳しい発言にも聞こえるがそれが風見の出来る精一杯の優しさなのだ。戦闘になれば疲労している者は必然的に足手まといになる。そんな者を連れて行く事は自殺行為に等しい。だからこそだ。
そんな風見の目の前にはほぼ全員が立ち上がりついていく顔をしていた。どうやら取り越し苦労であったようだ。それを見て風見がふっと微笑む。
「よし、それ
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