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スーパーヒーロー戦記
第62話 決めろ!必殺キック
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「本日付で怪獣攻撃隊MATから此処アースラ隊に転属する事となりました【郷 秀樹】です。宜しくお願いします」

 怪獣との戦闘が終わり、アースラ隊のメンバーは無事にアースラへと帰還した、そして、更に嬉しい事に補充要因として怪獣攻撃隊【モンスター・アタック・チーム】通称【MAT】から此処へ移ることとなった郷秀樹が加わった事だ。
 だが、普通なら補充人員一人増えただけで別に喜びはしない。だが、一同が喜ぶ要因は彼のもう一つの姿にあったのだ。

「すると、貴方もハヤタ隊員やモロボシ・ダン隊員と同じなのね?」
「はい、僕もまた、M78星雲からやってきたウルトラマンです。名前はジャックと言います」

 彼が変身したウルトラマンは今から半年前に地球を守ったもう一人のウルトラマンに酷似していた。その為なのかどうかは分からないが彼には【ウルトラマンジャック】と言う名前があった。
 そして、そのウルトラマンジャックが此処アースラ隊に加入してくれた事は現状で戦力不足となっているアースラ隊にとってはとても嬉しい報せでもあったのだ。

「しかし初めて見たがあのウルトラマンと言うのは凄い力があるんだな」

 率直な鉄也の感想であった。彼も一応ウルトラマンのデータは知っている。だが、戦闘データを見るのと実際の戦闘を見るのとでは話が違う。そして、それは怪獣も同じ事でもあった。
 今回戦ったあの怪獣。果たしてグレートが完全な状態であったとしても勝てたかどうか?
 考えたくない結論であった。グレートマジンガーは既に完成されたスーパーロボットの筈だ。現にグレートマジンガーはマジンガーZを戦闘不能に追い込んだ戦闘獣を圧倒する程の力を有しているのだ。
 だが、それが以前の戦闘ではどうだ。武器が使えないだけで怪獣を相手に苦渋を舐める結果となってしまった。

「ちっ、ウルトラマンが来た以上俺達は揃ってお役御免って事のようだな」
「そんな事はないさ、鉄也君」

 一人ダークになる鉄也に郷がそっと言い寄った。今の彼には郷のその言い方は何処か苛立ちを感じさせられる。
 それ以外なかったのだ。

「ウルトラマンだって万能じゃないんだ。第一、ウルトラマンが地上で居られる時間は極僅かなんだ」
「どう言う事だ?」
「ウルトラマンは、地球上ではエネルギーの消耗が激しくて、3分間しかその姿を維持できないんだ」

 ウルトラマンは確かに無敵の超人である。だが、それ故に弱点もある。
 ウルトラマンの活動源でもある太陽エネルギーは此処地球では急激に減少してしまう。その為この星でウルトラマンが戦っていられる時間は僅か3分間だけなのだ。
 ボクシングで言うならほんの1ラウンド分しかない。ハーフタイムなどない厳しい戦いなのだ。
 その限られた極僅かな時間でウルトラマンは怪獣
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