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スーパーヒーロー戦記
第62話 決めろ!必殺キック
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と戦わねばならない。はっきり言ってグレートやゲッターよりも状況的には厳しいのだ。
 スーパーロボットならエネルギーが尽きたら補給すれば良い。だが、ウルトラマンはそう簡単にそれが出来ないから辛い所なのだ。

「だから、僕一人ではこの星を守れない。君達の助力が必要なんだ」
「言ってくれるぜ。要するに俺達は怪獣の時にはお前の補助をしろって事か?」
「鉄也君!」

 不貞腐れる鉄也の言い分に竜馬が即座に意見を出そうとした。だが、そんな竜馬の前に鉄也は手を翳す。

「良いぜ、どの道今の俺達じゃ怪獣相手に苦戦を強いられるのが現状なんだ。あんたの手助けってのをしてやるよ」

 半ば不機嫌ではありながらも鉄也は納得してくれた。そんな鉄也に一同はホッとする。

「やれやれお前さんのご機嫌取りには苦労するぜ」
「余計なお世話だ」

 隼人の愚痴に鉄也が意見する。どうやら自覚はしているようでもある。それと同時に辺りからドッと笑い声が響いたのは言うまでもない。




     ***




 フェイトは一人、待機状態のバルディッシュを見つめていた。今、フェイトのバルディッシュはかつてのそれとは段違いにパワーアップを果たしている。ミッドチルダで留学し、知識を身につけた甲児がフェイトのバルディッシュに新システムとして、カードリッジシステムを導入してくれたのだ。そのお陰により以前のよりも格段に強さを増したのだ。
 だが、その代償として以前のそれよりも使い辛さが増していた。強さを手に入れた代償でもある。
 そして、その為に大切な友達を傷つけてしまった。それが今のフェイトにとって深い傷を被る結果となってしまった。だが、何時までもその深い傷に蹲っていては駄目だ。前に進まなければならない。今は自分が戦わねばならないのだ。

「やっぱり、今のままじゃ駄目みたい」
「何が駄目なんだ?」
「バルディッシュです。パワーアップしたは良かったんですけど、私自身がその力を使いこなせていないんです」
「それは問題だな。俺もV3の能力を全て知らないながらもの戦いの時は苦戦を強いられたからな」

 自身の経験談を思い出しながら呟く志郎。彼の場合は改造した本人である1号と2号が揃っていなくなってしまった為に戦いながら自分自身の中に眠る力を手探りで探し出す事となってしまった。それはとても過酷な戦いでもあった。何せ相手はショッカー以上の組織デストロン。そんな奴等を相手にしながらなのだから当然と言えば当然でもある。

「でも、それにはどうしたら良いのか……」
「それには特訓するに限るな」
「特訓、ですか?」
「そうだ、俺もかつてそうして戦い抜いてきたんだ。お前がバルディッシュを使いこなせないのは、お前がまだ弱いからだ」

 風見の言い方
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