第60話 影の月
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常の約3倍にまで大きくなっていた。
「ヴィ、ヴィータ……ちゃん」
「止めろ! 頼む、避けてくれ! うわああああああ!」
必死に叫ぶヴィータ。だが、そんな彼女の思いとは裏腹に持っていたアイゼンはなのはに命中し、彼女を地面へと叩き付ける。
それが決めてとなった。
傷ついたなのはは地面にめり込み、微動だにしない。その手にレイジングハートは握られておらず、遥か後方に落ちていた。
「な、なのはちゃん!」
傷ついたライダーブラックの前では惨劇が起きていた。四人の騎士が一人の少女を痛めつける痛ましい光景が其処にあったのだ。
「ハッハッハッ、実に愉快な光景だ! 貴様もそう思うだろう? ブラックサン」
「止めろ、今すぐこんな事は止めさせるんだ!」
「止めさせるだと? 何故だ。こいつらが人を殺した事などざらになくあるのだぞ? それに、前にこいつらを嗅ぎ回っていた管理局とか言う局員もこの手で殺してやったがな」
「な、何だと!?」
更なる驚愕がライダーブラックを襲った。あの時、アースラ隊が言っていたのは本当の事だったのだ。
だが、シグナム達は殺した記憶がない。一体何故?
「フフフ、無くて当然だ。あの時、奴等を操っていたのは私ではなく、創世王様なのだからな」
「何!?」
「流石にキングストーンがなければ奴等の心まで完全に操る事など出来ん。だが、それを手にすれば奴等を完全に俺の奴隷に出来るのだ!」
恐ろしい事実が公となった。シグナム達は知らず知らずの内に操られていたのだ。彼女達を作ったゴルゴム、そして創世王の手により。
「さて、そろそろ余興もこれまでとするか……守護騎士達よ。さっさとその小娘にトドメを刺せ! 最も残虐な方法でなぁ」
ニヤリと微笑むビルゲニア。すると、シャマルがクラールヴィントを起動させ、なのはの両腕に絡みつかせて宙吊りの状態にする。
その時、一同の目に映ったなのはの姿はとても痛々しかった。
ズタボロになったバリアジャケット。体中も騎士達の攻撃により傷だらけになっており所々では血が滲んでいた。
「さて、烈火の将よ! 貴様の手でその小娘を切り殺せ! カードリッジをロードしろ!」
「ぐっ……」
シグナムの意志とは無関係に彼女の手がカードリッジを取り出してレヴァンティンに差し込む。
すると、刀身に青い炎が纏われる。
「まさか、止めるんだ、シグナムさん!」
「黙って見ていろ!」
後ろで叫ぶライダーブラックにビルゲニアのサタンサーベルが突き刺さる。
「ぐぁっ!」
「貴様は其処で黙って見ているが良い。これから始まる残虐な幕切れをなぁ! 何をしている烈火の将よ! さっさと殺せ! 紫電一閃を放て!」
ビルゲニアの命が飛ぶ。青い
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