第60話 影の月
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った。
「どうするのだ?」
「やるしかあるまい。このままではどの道、我等はビルゲニアに殺されてしまう。ならばいっその事……」
腹を決めた三神官達は未だ目覚めぬシャドームーンの前に集まる。そして、自分自身の体にあった命の源でもある天、地、海の石をそれぞれ吐き出し、宙空で一つに合わせる。合わされた三つの石は眩い光を放ちだす。
***
はやてを攫ったゴルゴムの行方を追って、光太郎達は海鳴市を探し回っていた。だが、未だ周囲には管理局の局員達が動いている危険性もある。余り下手に動けないのが現状であった。
そんな時、突如南光太郎の脳裏にビルゲニアの声が響いてきた。
【聞こえるか? 仮面ライダーBLACK!】
「この声は、ビルゲニア!」
「何!」
光太郎の発した言葉を聞き、近くに居た騎士達の顔色も変わり出す。
【貴様達の探している八神はやてと言う娘は俺が預かっている。返して欲しければ俺の待つ場所へ来るが良い】
「おのれ……ビルゲニアめ!」
怒りの闘志を胸に光太郎は声のした方を見る。その方角にあるのはかつてジュエルシード事件の発端の際に破壊された湖のある公園であった。其処にビルゲニアと、八神はやてが居る。
「待て、我々も行くぞ!」
「主をこれ以上危険な目に合わせる訳にはいかない」
「分かりました。皆で行きましょう」
「念の為に甲児達には引き続き周囲の警戒をさせておいた方が良いな」
ザフィーラの言い分に皆が頷く。ビルゲニアとの戦いの最中にアースラ隊が乱入してきたらそれこそ始末に負えなくなる。
「私も一緒に行きます!」
「なのはちゃん、だけど君は……」
「大丈夫です。傷は完全に塞がってますし、それに、はやてちゃんは私の大事な友達なんです!」
なのはの目は強く輝いていた。今の彼女を無理に説き伏せるのは出来そうにない。
「分かった。皆ついてきてくれ!」
こうして、光太郎を筆頭に四人の騎士達となのはを含めた六人はビルゲニアの待つ海鳴公園を目指した。
辺りは夜のせいか公園には人の気配がしない。それは彼等からしてみれば有り難い事でもあった。
そして、その公園の奥にある湖の近くに剣聖ビルゲニアの姿があった。
「ビルゲニア! はやてちゃんは何処だ?」
「フフフッ、安心しろ。まだ殺してはいない。最も、貴様等に万に一つの勝ち目などないがな」
「何言ってやがる! あんときあたしらにコテンパンにされた癖に!」
「我等が主を攫った報いを受けて貰うぞ!」
怒りを胸に四人の騎士がビルゲニアに挑もうとする。だが、そんな四人の前にビルゲニアは突如赤い刀身の剣を掲げた。
「動くな!」
ビルゲニアが一喝する。すると四人の
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