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戦国異伝
第百十七話 鬼左近その一
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がというのだ。
「難しいであろうな」
「ではまさか」
「若しかすると」
「避けねばならぬ」
 石田は強い声で言った。
「戦はな」
「石田殿は戦は」
「好かぬ」
 こう眉を顰めさせて言った。
「それはな」
「武士でもですか」
「戦は」
「無用な戦は避けねばならぬ」
 こが石田の考えだった。
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