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ヘタリア大帝国
TURN60 義兄と義妹その十
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ないで適当に遊んでいます」
 ドクツ軍の捕虜は隙あらば脱走し祖国に戻ろうとする。ここにドクツとイタリンの決定的な違いがあった。
「本当に何の心配もいりません」
「味方にしたら怖いがな」
「敵に回しても不安になります」
「まあそういう奴等だからな」
「本当に何故戦争を仕掛けてきたのか」
「疑問になるな」
「全くです」
 イギリスもイギリス妹もイタリンについてはこう言うのだった。そしてセーラもエイリスとしてイタリンの処遇をあらためて言った。
「ベニス統領とユーリ提督は軟禁です」
「イタリア達もだな」
「暫くそうしておきましょう」
「それ以上はしないんだな」
「はい、別にいいでしょう」
 こうイギリスに話す。
「ドクツが問題なのですから」
「こっちに引き込むか?」
「戦力にはならないですから」
 セーラもイタリンはそうなると確信している。
「別にいいかと」
「そうだな。まあイタリンだからな」
「それでいいかと」
 セーラもイタリンには何もするつもりがなかった。既に彼等のことはどうでもよくなっていた、エイリスは他の戦局のことにその考えを移していた。


TURN60   完


                  2012・10・12
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