第二十二話 嫉妬、機械王
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がするほどの嫌悪感に見舞われる。
TPOをわきまえず、勝手に嫉妬の感情をむき出しにしてしまった自分に。
こんな醜い自分は誰にも見られたくない。
親友に。
そして、目の前の大好きな人に。
だから。
「「りんか!?」」
初めて逃げ出した。
大切な、大切な、幼馴染の二人から。
「これで――」
『Photon smasher』
「終わりだ!!」
最後に残った三体をまとめて砲撃で吹き飛ばす。
現在誠也の放つ魔法は物理的な攻撃力を持つため、ロボットは再起不能な状態まで破壊される。
「ふぅ。やっと終わりか。」
最後のロボットたちも倒し、誠也を取り囲んでいた全てのロボットの駆逐が終了した。
誠也の周りにはロボットの残骸らしきものがそこら中に散らばっていた。
できる限りの魔法を使い尽くして、駆逐したその結果である。
「あぁあ………。穴があったら入りたい………!」
しかし、誠也はそんな光景に目もくれず悶絶していた。
その理由は戦闘前にあったりする。
「何が『全力全開!推して参る!!』だよ………。恥ずかしすぎる……。」
誠也は戦いとなると自身のテンションを挙げて臨むということが多く、それによってテンションのままに周囲に多くの被害を及ぼし、減給もしくは無給を喰らうことが多々あるわけだがそれは割愛する。何にせよ、上げ過ぎてしまったテンションのままに何かをやらかすことはままあるのだが、今回のそれは特別恥ずかしいものであった。
「ああ………。恥ずかしい………。」
『No problem, master.(問題ありませんよ。)』
「ん?なんでだよ、レイジングハート?」
『I recorded it without mistakes.(間違いなく記録しましたから。)』
「よかねぇよ!?」
思わず突っ込みを入れてしまう。
我が相棒は一体いつからこんなお茶目になったのか。
「というか消せよ!」
『………Sorry, Master.』
「なんでそんな苦渋の決断みたいな反応するんだよ!?しかもダメなのか!!」
レイジングハートの間が、その葛藤を感じさせる。
その上、悩んだ挙句にデータの消去を断った。
誠也はハァとひとつため息をつく。
本当に一体いつの間にこんな感じになってしまったのか。誠也は疑問でしかなかった。
『Master.』
「分かってる……。」
とはいえ、レイジングハートといつまでも戯れているわけにはいかない。
流れてきている魔力の方向、そっちに意識を向ける。
「後で必ず消してやるから覚えてろ……!」
『Sorry. Protecting complete.(保護してあります。)』
「っち!」
消す気の全くないレイジングハートに思わず舌打ちが出てしまう。
誠也は苛立ちを首を振って消し去り、魔力の
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