第9話
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しようとした瞬間、紋白様の部屋の扉が開いて揚羽様が元気よく入ってきた。よく見ると、後にヒュームさんとボロボロになった小十郎がいる。3人とも、此方にやって来た。
俺は素早く揚羽様の席を用意する。無論、紅茶の準備もしておく。
「あ!姉上!修行お疲れ様です!修行はどうでした?」
「うむ。紋白。ありがとう。今日の修行は有意義であった。紋白。そっちはどうであった?」
「はい!悠斗の家庭教師はとても分かりやすく、大変勉強になりました!また、1歩姉上に近付きました!」
「ふははははは!!そうか。それは良いことだ。だが、我も日々進化してるゆえ、簡単には追い付かせんぞ?」
「はい。妾も頑張ります!」
揚羽様と紋白様が紅茶を飲みながら、楽しげに雑談を交わす。
(やはり、お二人とも仲が良いな。腹違いの姉妹なら普通は疎遠になりそうだが、揚羽様や紋白様はそんな事などどうでも良いように見える。向こうの世界で実の姉妹すら、家を分かつ等と言ってる古だぬきどもに見せてやりたい位だ。まあ、不可能なんだがな)
俺は内心で毒づきながら、二人の側で待機している。すると、ボロボロになっている小十郎が小さな声で話かけてきた。
「なあ、悠斗。紋白様との勉強って何をするんだ?」
「うん?まあ、一般教養の国語、数学、社会、理科、英語、なんかが基本だな。レベルは中学生から大学生位の幅があるがな」
「う!?そうなると、結構難しいのだな」
「いや、紋白様は凄いぞ。今日は、社会の勉強をされたのだが、高校1年生レベルの問題を楽々解いたからな。差し詰め、紋白様は努力の天才だな」
「へぇ〜。まあ、努力の天才なら揚羽様も負けてはおられないからな!」
二人でそんなことをヒソヒソと話す。ヒュームさんは聞き耳を立てて聞いているだけだった。
俺は紋白様の紅茶が無くなりそうだったので、次のお茶をティーカップに注ぐ。無論、砂糖も入れておく。
「うむ。悠斗は何も言わずともおかわりを淹れてくれるな。流石は短期間で九鬼家侍従隊の一桁まで、登り詰めた実力者だね」
「当たり前だ。悠斗我の専属だぞ。生半可な、洞察力では無いゆえにな。そう言えば、悠斗と紋白は我が部屋に入ったときに何を話していたのだ?」
まさか、最初に紋白様に話そうとして忘れていた、俺の過去話を揚羽様が振って来ましたよ。
紋白様も、思い出したと言わんばかりの表情だ。
「そうじゃった!悠斗の過去の話を聞こうとしてたのじゃ!悠斗!話してくれ!」
「ほぉ〜。それは、楽しみだな。悠斗。我からも命じる話してみせよ」
「悠斗の過去か!気になるな!きっと派手な武勇伝に違いない!」
「ほぉ。悠斗。早く話せ。お前の過去話はなかなか聞けそうに無さそうだからな」
全員が楽
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