第八十四話
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張らなくても良いのならそれに越した事はないので特に問題は無いと完全スルーを決め込んだ。
アオ達には関係ない話だが、アオを襲撃した後、まだ日本に滞在していたサルバトーレ・ドニも護堂と一緒に事件の解決に向かったそうだ。
そして大晦日。
今日がアオ達が未来へと戻る為の指定日である。
年の終わりと、始め、そして年をまたぐ時間帯には時間の行き来が若干揺らぎやすい。
ユカリの家の中庭に陣を書き、未来への送迎の準備を整える。
「それじゃ、あーちゃん達、元気で…はおかしいか。未来で会えるものね」
「そうだね。俺たちとしては元の時代に帰っても母さん達は居るからね」
「うん。絶対また一緒に会えますよ」
アオ、シリカが応える。
「それにしても…こっちに居る間に事件が頻繁に起きたよね…」
「そうだね、なのは。…でも、そう言うタイミングが重なる時って言うのはあるものだよ」
面倒ごとは重なる物だとなのはの呟きにフェイトが答えた。
「さて、そろそろ時間かな」
と、ソラが時計を確認し、儀式の開始を宣言する。
各々が持ち場に着きオーラと魔力を特殊転送陣へと注ぎ込む。
アオ達の真下の魔法陣が輝き出し、それぞれ連結し、一つの大きな魔法陣になると、だんだんアオ達の体が薄く透けていく。転送が始まったのだ。
「そう言えば。あーちゃんのお父さんはどの人なの?」
なんてユカリが冗談のように言う。
「まぁ、それは未来のお楽しみって事で」
「いいじゃない、少しくらい」
「うーん…かなり苦労人の人ですよ。でも、いい人です」
と、アオが言い終わるのと同時に発光が強くなりついにアオ達はこの世界を去り、元の時代へと戻った。
ユカリは踵を返すと家へと戻る。
「寂しくなったな」
転送の最中は一言も言葉を発さなかったアテナがユカリを気遣ったかのように言った。
「何、神殺しの身に5年や10年なんてあっという間だ」
アーシェラも主人の不安を払拭させるように言葉を掛ける。
「そうね…でも…」
とユカリは振り返るとアテナとアーシェラを交互に見てから言った。
「大丈夫、アテナとアーシェラが居るしね」
と言ってユカリが笑うと二人とも安心したかのように笑っていた。
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