第5章 契約
第57話 ハルケギニアの夏休み・宴の夜
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ルイズ。そして、我関せずとばかりに食事を続けるタバサと、ただひたすらアルコールを口に運ぶハルファス。
尚、よくよく考えて見ると、これって所謂、ハーレム状態。巨乳好きにはハルファスとキュルケ。反対サイドならルイズとタバサと言う組み合わせ。もっとも、俺自身が好かれて居るから現状で周りに女性が集まって来ている訳ではないので、浮かれ過ぎてもまったく意味は無いのですが。
まして、俺の周りに集まって来るのは、どうやら生物学的には人間に近い種類の存在ばかりで、間違いなく人間で有るルイズやキュルケはその範疇に入る事はないでしょう。
人外からは色々な意味で人気者みたいな雰囲気なのですが。
敵とするにしても、また、味方とするにしてもね。
「それなら、一曲、歌って見るか、タバサ」
取り敢えず、俺の人間の男性としての魅力に関しては何処か遠くに放り出して、タバサに対してそう問い掛ける俺。それにタバサの声は綺麗ですし、歌も下手ではないので、人前で歌ったとしても恥ずかしくはないはずです。
現状で、相手……聞き手の魂を揺さぶる歌を歌う事が出来るかどうかは判りませんが。
俺の問い掛けに対して、少しの逡巡の後、小さく首肯くタバサ。これは肯定。
良し、それならば、
「ハルファス。ギターを出して貰えるか」
彼女の歌の伴奏用の楽器の調達を依頼する俺。尚、これは技術を教える職能を持ったハゲンチに因って付け焼刃で覚えた技能ですから、横笛のように相手の魂を揺さぶる事が出来る訳では有りません。しかし、それでも、何の伴奏も無しに歌うよりは、タバサの方も歌い易いはずです。
それに、練習の時は何時もこのパターンで練習して居ますからね。
「普通のアコースティック・ギターで良いのだな、シノブくん」
そう問い返して来るハルファスに対して、無言で首肯く俺。それに、ここで欲張って、高いギターを用意して貰ったとしても意味は有りません。
そして、次の瞬間。俺の目の前に、ハルファスの調達技能に因って準備された、何の変哲もないアコースティック・ギターが現れていた。
そう。俺の目から見ると、ごく普通のアコースティック・ギター。……なのですが、彼女らからすると、珍しい六弦のギターとなるギターを見つめるキュルケとルイズの二人。尚、このハルケギニア世界にも四弦、五弦のクラッシック・ギターは存在するようなのですが、六弦のギターは未だ発明されていないか、それか発明されていたとしても、未だ一般的ではないかのどちらかなのでしょう。少なくとも、タバサの知識の中に六弦のギターと言う物は存在していませんでした。
軽く、弦を爪弾いてみる俺。大丈夫。少なくとも、俺の耳が捉えている音からは、音階の狂いのような物を感じる事は有りません。
ギターの奏
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