第5章 契約
第57話 ハルケギニアの夏休み・宴の夜
[1/15]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
「それで。夏休み前から今まで、タバサとシノブの二人は、一体何処で何をしていたの?」
目の前に並べられた料理の数々。そのメインは、サケとイチジク、干しブドウ、ナシなどをパイの皮で包んで焼いた物。そして多分、ラム肉……小羊の肉を使ったシチュー。パンは学院で出されている物と同じレベルの小麦を使用しているのか、少なくとも俺が口に入れても大丈夫なレベルのパンを出していた。
それに、キュルケが注文したビール。そして、大量のソーセージとザワークラウト。
更に、俺が呼び出したハルファスが並べた鶏の照り焼き。ポテトのフライ。冷奴。エビチリ。棒々鶏。焼売。小籠包などの料理が並ぶ。
尚、俺とタバサの飲み物は琥珀色の液体。……と言っても、蒸留酒の類などではなく、ハルファスが準備したウーロン茶で有り、ハルファスとルイズはワインを。キュルケはビールを口にしていた。
もっとも、現在、タバサ専属セバスチャンの俺としては、こんな得体の知れないオカ○・バーの料理など口に入れるのも問題が有るのですが、それでも、ここに何故かルイズや、そして、店の奥の方には才人も居るようなので、そんな店の売り上げに貢献するのは悪い事ではない、……と思っての行動です。
但し、たったひとつの問題は、この場に居るルイズの指名料も当然、後に払わされる事となると言う事ですかね。
……仕事をした方が良いんじゃないですかね、バニーちゃんは。
貴女の使い魔の少年も、どうせ、この店の何処か。おそらくは、洗い場の方でこき使われて居るんじゃないのですか。
才人に出来るこの店の仕事と言ったら、どう考えても、それぐらいの事でしょうからね。
「先ず、夏休み前。キュルケ達が宝探しの冒険旅行中だった時は、リュティスのカジノでしばらく遊んでいたかな」
タバサが上品に。しかし、獲物を狙う鷹の瞳でテーブルの上に並べられた料理を見つめている隣で、心の中で、呑気にワインを傾けながら、その生まれを隠す事の出来ない優雅な仕草で料理を摘まむバニーちゃんに悪態を吐きながらも、キュルケの問いに対してそう答える俺。
但し、暗殺者に心臓を握り潰されかけ、スカアハのゲイボルグに身体の中心を貫かれ掛け、最後は炎の邪神に消し炭にされ掛けましたが。
まして、この事件の結果、モンマルトルの丘は崩壊しましたし、邪神召喚に因って穢された街やその他の箇所の浄化にかなりの時間が掛かりましたけどね。
「そして、戻って来たら、キュルケ達は誰もいない状態。それで暇だったので、次はガリアの東の端っこの街で大きな市が開かれていたから、その市をタバサとモンモランシーの両手に花状態で遊びがてら見て来た」
その二人以外に、マジャール侯爵の娘のアリアも居ましたが。もっとも、実際のベレイトの街
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ