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Monster Hunter ―残影の竜騎士―
5 「非日常な一日」
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り、その小さな身体を掬い取った。

『間一髪……ってとこか』

 顔を覗き込み無事なことを確認すると、安堵のため息が出た。助けに来たのに目の前で死なれてはたまらない。寝覚めが悪いどころの話ではなくなる。むしろ寝れん。ただでさえアシラ装備の娘には一撃を許してしまったのだ。自分の目と鼻の先で。数分前の一瞬の逡巡がなかったら、彼女もきっと助けられただろうに。
 このままでは罪悪感で死ねる。なんとかしてこれ以上怪我はさせずに村に返さなくては。あれ、この子達ヨルデ村かな、それともユクモ村かな。
 装備までつけているハンターとは思えない軽量さになんだか不安を覚えつつ、弓の少女のもとへと走り、怪我を確認。やはり脂汗をにじませていた。走るのは無理と判断し、背中にのせる。彼女に触れるとき、思わず手が震えたのは、伝わってしまっただろうか。

(にしてもどっちも美人だなぁ)

 顔を隠しておいて正解だったかもしれない。美人には衝撃的すぎるだろう。この醜い顔は。
 背後にデュラクの気配が来た。

(タイミングがばっちりだなオイ。ま、狙ったんだがな)

 武器のない青年がここにいても狩りの邪魔だし、何より負傷していると見られる少女達をベースキャンプへと送らねばならない。状況を把握していないジャギィ少女を急かすと、廃村の跡地であるエリア4へと向かった。少しでも背中に衝撃が渡らないようすり足で。
 途中ブルファンゴはルイーズが気絶させ(肉を取るためではないから殺さない)、水をのみに集まっていたケルビの群れの横を駆け上り、ベースキャンプへ。ちゃんと車が待っているようで安心した。
 ここまでくれば安心だろうが、昼にレウス、夜にレイアと連続で大型飛竜が渓流にやってきたことで、他のモンスターが殺気立っているかもしれない。ものはついでと護衛してやることにした。

(……しまった。俺の馬鹿野郎ッ。何自分から人と喋る機会をセッティングしてんだよ! これだからルイーズにお人好しとかなんとか言われるんだ…)

 案の定疑わしげな目線で見られる。ひょっとして人さらいとかに見られただろうか。
 こうなったら奥義を使うしかない。秘技・狸寝入りの術! ……一応断っておくが、これは某終わらない超長編忍者漫画に出てくる体に「愛」を刻みつけたアイツの技ではない。これの効果は、まるで本当に寝たかのように振舞うことで相手を遠慮させ、会話を一方的にシャットアウトすることができるのだ! コミュ障のあなたにオススメ!
 ……ごほん。
 なんだか長髪の少女が青年の顔を覗き込んでいるのだが、ここで身じろぎをしてはいけない。

(耐えろ、耐えるんだ、俺!!)

 そんなに醜いだろうか。いや分かっている。過去の経験からそれは百も承知なのだが、そこまでしげしげと(しかも美少女に)見ら
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