第8話
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では思考がぐるぐるしている。
(なんであの時、無意識に殺気を放ってしまったんだ?介入するつもりは無かったんだがな)
川神院での出来事は俺自身、予定外な事だった。 巻き煙草を吸う。チリチリと煙草が燃えて灰になる。俺はポケット灰皿に灰を落として煙を吐き出す。だが、煙草を吸っていても気分が紛れない。煙草をポケット灰皿に押し付けて消す。
(俺がまだまだ未熟なだけか。修行なら数千億年したのだが、精神がまだまだ未熟なんだな!)
俺はそのまま、腕を頭の後ろに回す。空を見上げると所々に雲があるが綺麗な青空が広がっている。太陽の陽射しがポカポカして暖かく、眠気を誘ってくる。
(ふぁ。まあ、考えるだけ無駄だな。修行が足りないならすればいいか。少し寝てから帰るか)
俺はそのまま睡魔に誘われて目蓋を閉じる。
そのまま暫く眠る。
(ん?なにか、重いような気がするな?)
暫くして俺が目を覚ますと、既に太陽が沈みかけている。右手を頭のしたから動かして時計を見ると、5時を過ぎた所だった。
(やれやれ。長い昼寝をしてしまったな。帰らなきゃな)
体を起こそうとしたとき、何故か体が重い事に気が付いた。首を動かし頭を上げると、俺の胸に頭を置いて抱き付いて眠っている少女がいた。
「zzzz〜」
「お〜い。お嬢ちゃん起きてくれないか?」
「zzzz〜」
「やれやれ。勘弁してくれよ?」
幸せそうに眠る少女。俺は上半身を起こす。彼女は器用に頭を右腕の下に動かした。
俺は抱き付かれたままなので、彼女の肩を片方掴んで揺らす。
「おい。起きてくれないか?」
「う、う〜ん?おはよう」
「おはよう。さて、君は一体誰だい?」
寝惚け眼で俺と向き合う少女。青いロングヘアーの髪が特徴的だ。まあ、後は豊かな母性も特徴的だな。
「私?私は板垣辰子だよ。辰子って呼んでね〜」
「そうか。辰子か。俺は不動悠斗。好きなように呼んでくれ。それで辰子、何故俺に抱き付いて寝ていたんだ?」
「う〜んとね。今日はポカポカしていたから、お昼寝しようと川原に来たら、先に悠斗が寝てたから。zzzz」
「はい。起きてね」
再び辰子を揺らす。再度夢の世界に飛び立ってもらっても困る。
「は!え〜と、何処まで話したっけ?」
「俺が寝てた所だよ」
「それでね、悠斗の側に行ったらなんだか落ち着いたから、そのまま一緒に寝てたの」
経緯は分かった。どうやら、辰子のお昼寝ポイントで俺が先に昼寝をしていたから、彼女は側に寄ってきて昼寝をしたんだな。
「(はあ。まあ、叱る訳にはいかないしな)事情は分かった。まあ、先に昼寝をしていたから仕方ないか。辰子は門限は大丈夫なのか?家族の方は心配してな
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