第8話
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拝を済ませて事の成り行きを見守るのだった。
悠斗sideout
川神院side
現在川神院では、かつて最強と呼ばれた川神鉄心と現在は武神と呼ばれる孫の川神百代の口論が続いていた。
「だいたい百代!お主は我慢を覚えんか!」
「私は普段から我慢してるさ!だいたい高校生になっても小遣いが少ないのはなんでなんだよ!クソ爺!」
「あ、あのう。鉄心様。参拝客の方々が何事かと見ておられますが」
「渇ぁぁぁぁぁつ!言うことかいて、ワシにクソ爺じゃと!?百代!お主はやはり我慢が足りん!」
「なんだと!ふざけるな!」
修行僧の1人が口論を止めさせようと声をかけるが、川神鉄心の一喝て気を失う。事の成り行きを見ていた一般の参拝客もほぼ全ての人が気を失った。他の修行僧達が駆けつけて、一般の参拝客を安全な場所に運んだりして介抱している。
1人のジャージを着た男性が止めに入る。
「二人とも止めるヨ!普通の人達に被害が出てるネ!」
「ルー師範!黙っていてくれ!これは私と爺の問題だ!」
「ルー。下がるのじゃ。ワシに構うより、一般人の介抱をするのじゃ!」
「な!だけど・・・・」
ルー師範が何かを言おうとするが、次の瞬間彼を含めた3人が強烈な殺気に包まれる。誰1人、言葉を発する事が出来ない。だが、彼等は優れた武道家であったため、即座に迎撃出来る様な体勢をとる。次の瞬間には彼等を襲った殺気は消えていた。彼等は殺気が放たれた方を見てみると、1人の男が立っていた。
「今の殺気はお主はか?」
川神鉄心が強い口調で問いかける。優男に見える男が此方に歩いてくる。 3人がいる場所の少し手前で止まった。
「はい。俺です。川神鉄心殿とお見受けしました」
「いかにも。貴様は何者だ?」
優男から放たれる気の強さが尋常ではないと悟り、警戒を解かない3人。優男から気が消える。
「俺に戦う意思はありません。ただ、武の道を行く者として目指す境地にいる川神鉄心殿に挨拶をしたいと思いまして」
「そうか。お主、名をなんと言う?」
「そうでしたね。名を名乗っていませんでしたね。九鬼家侍従隊所属、不動悠斗と申します。初めまして川神鉄心殿」
優男が頭を下げる。それを見て、3人が構えを解いた。川神鉄心殿が髭を撫でつつ話かける。
「ほう。九鬼家の者だったか。なるぼど。それならば先程の殺気の強さもうなずけるの。となると、ヒューたんの弟子なのじゃな」
「はい。ヒュームさんには普段から稽古をつけてもらっています」
「なあ、爺。ヒューたんって誰の事なんだ?」
川神百代が呆れた表情で両手を組んで質問する。 ルー師範代はいつの間にか居なくなり、他の人達の介抱をして
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