第二十話 蚊帳その十二
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「あっ、御神酒なの」
「それなの」
「一旦神前に捧げたから」
そうした酒だというのだ。
「神聖でもあるからね」
「そういうのって神社の特権よね」
彩夏も飲みながら笑って言う。
「蚊帳もかしら」
「蚊帳はまああれだけれど」
景子は蚊帳についてはこう返した。
「もうない神社の方が多いから」
「また別なのね」
「そう、だからね」
それでだというのだ。
「特別だから」
「また違うのね」
「昔は普通のお家にも。何処にもあったけれど」
蚊取り線香の普及まではそうだった。
「そうだったけrどね」
「ううん、そう思うとな」
「そうよね」
琴乃は美優の言葉に頷いて言う。
「この蚊帳の中にいるのもね」
「貴重な体験だよな」
「そうよね、だからもうちょっと」
「こうしていたいよな」
「この中で寝たかったらね」
どうすればいいかも笑顔で言う景子だった。
「何時でもうちに来ればいいから」
「それで景子ちゃんと一緒に寝るのね」
「そうすればいいいのね」
「そう、何時でもいいからね」
夏限定だがそれでもだと笑顔で言う景子だった、そうした話をしてだった。
五人は蚊帳の中でお酒を飲んで楽しい時間を過ごした。はじまったばかりの夏は緑色でありそれが心地よい幕開けとなった。
第二十話 完
2012・1・11
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