第5話
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全くもって敏捷度を上げていない俺の脚は、異様なほど遅い…
しばらく走って俺が安置に着くと二人とも顔を見合わせて笑っていた
「仲の良いお二人さん、俺のこと絶対忘れてますよね?」
二人は我に返って、俺の方へ向き直った
「わ、わすれてないぜ!」
「そそ、そうよ!逃げるスピードが違っただけよ!」
まぁ良いけど…と言って俺はさっき確認したボスの情報を伝えた
「名前は≪The Greameyes≫青い目の悪魔って感じだ。武器はおそらく、いや、確実に斬馬刀で馬鹿力ってとこか」
「なるほどね…」
「て事は盾が必要だな…」
あ、キリトさん自爆です
「盾、ねぇ」
アスナがじっっっとキリトを見つめた
「キリト君、何か隠してるでしょ?」
「な、なにを…」
「だって片手剣の特徴は盾装備が出来る事でしょ、中にはスタイル優先で装備しない人もいるけど、君の場合なぁんかちがうよねぇ?」
キリトはたじたじになってしまっている。その目は確かに俺に助けを求めていた
「えぇとぉ、そのぉ」
「アスナ、あんまし探ってやんな。スキルの散策はマナー違反だぞ」
アスナはそれもそうね、と言って引き下がってくれた。キリトは軽く俺に目でワリぃと言っている
その後しばらくしてボスの情報もあらかた伝え終わったところでアスナが
「すっかり過ぎちゃったけど、お昼にしよっか」
その言葉にキリトの目が星のように輝いた
「手作りですか!?」
「落ち着けキリト…」
流石にアスナも少し引いている
「手作りだけど、食い意地はってる人にはあげません!」
途端にキリトの態度が180度変わった。さっきまで輝いていた目は落ち着きの色になって、さらに姿勢は正座になっている
「ふふ。ワンちゃんみたい。はい、どうぞ」
本当に犬みたいだ
キリトはアスナから受け取ったハンバーガーを一口口にした瞬間、≪TheGreameyes≫もびっくりするほどの叫びをあげた
「うんめぇぇぇぇぇぇええ!」
一体何が使われているのだろう?
俺がアスナに目配せしていると優しいアスナ様は俺にも一つ分けてくれた(その際、サチにもらった昼食と交換だったが…)
「いただきます」
俺はキリトが叫んだ意味を一瞬で理解した
その味は、「リアル世界」そのものだった
「すげぇな…どうやったんだ?」
アスナは意外そうな目で俺を見てきた
「?サチに教わったんだよ」
思い出した。そういえばサチはたまに醤油や砂糖そっくりの調味料を作っていたことを。だが、いまだにその調味料が使われた料理を俺は食べたことがなかった
「そういや、なんでだ?」
俺が考えこんでいると、キリトが
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