第59話 凶悪犯、その名はヴォルケンリッター!?
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者達の元へは今の自分では行く事が出来ない。
まだ完全に能力を取り戻した状態ではない為飛行が出来ないのだ。
「あっ!」
目の前でヴィータがフェイトの一撃を受けて諸に弾かれた。持っていたアイゼンも手放してしまい無防備な状態となってしまっていた。
「終わりだね。大人しく同行して下さい!」
「ふざ……けんな!」
「そうですか……だったら!」
突如、フェイトの顔色が変わった。その顔は怒りと憎しみに彩られていた。
彼女も憎んでいたのだ。大切な仲間を殺した守護騎士達を。そして、今正にその守護騎士の一人に対して殺意の篭った斬撃が振り下ろされようとしていた。
今、なのはの目の前にヴィータのアイゼンが降って来た。それは即ち今のヴィータには対抗すル力がない事を示す。
そして、目の前には今正に、フェイトがヴィータを斬ろうとバルディッシュの刃を振り上げている。
「そんな、止めて! 止めてよフェイトちゃん!」
なのはの声は届かない。声を届かせるには自分も同じ高度へ飛び上がるしかない。
だが、今の自分には飛ぶ力がまだない。それに、回りからの援護も恐らくは望めない。
このままではヴィータが切り殺されてしまう。
嫌だ、大切な友達を失いたくない。大事な仲間を死なせたくない。
レイジングハートを握るなのはの手に力が込められた。
その時であった。
突如、なのはの両足に桜色の羽が姿を表した。
これならばなのはも空を飛ぶ事が出来る。大空へと舞い上がり、後先考えずなのははフェイトとヴィータの間に割って入った。
「だめえええええええ!」
叫び、バルディッシュを振り下ろすフェイトの前に立つ。両腕を左右に大きく広げ、後ろのヴィータを守るような形でその場に立ったのだ。
そして、その直後――
「あぁっ!」
フェイトは驚愕した。気づいた時には既に遅かった。フェイトの振り下ろしたバルディッシュの刃はフェイトの意志を無視してそのまま斜め下へと振り下ろされたのだ。
そして、その無情な一撃が、ヴィータを庇おうとして立ちはだかったなのはに向かい振り下ろされた。
嫌な音が響いた。鋭利な刃物で肉を斬ったような音だ。
「な、なのは……そんな、何で!?」
「も、もう止めようよ……ヴィータちゃん達は……何も悪い事なんか……して、ないよ」
なのはの声に徐々に生気が失われて行くのが分かった。やがて、彼女の広げていた両手がダランと垂れ下がる。
「ち、ちびっ子!」
後ろでヴィータがなのはを呼ぶ。だが、それになのはは答えない。
そして、次の瞬間、彼女の胸部から夥しい鮮血が噴出した。
面前に居たフェイトの体がなのはの噴出した鮮血で赤く彩られて行く。
「あ、あぁ
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