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スーパーヒーロー戦記
第59話 凶悪犯、その名はヴォルケンリッター!?
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かに息を引き取った。
 その亡骸を前に声を挙げて泣き崩れるクロノ。その姿を見て誰もが声を掛ける事が出来なかった。




     ***




「これが、最後にミサトさんと通信した際に映った犯人と思われる映像です」

 エイミィが見せた映像に映っていたのは四人の騎士であった。それぞれがミサトの体に刻まれた傷跡を作るであろう得物を所持している。
 剣、鉄槌、鋼線、拳。
 それらを得物に戦う騎士達の映像が映し出されている。
 その映像を前に一同は激しい憤りを胸に抱いていた。

「こいつらが……こいつらがミサトさんを」
「今はまだ怒るなクロノ。その怒りは奴等を見つけた時に爆発させろ」

 拳を震わせて映像の人物達を睨むクロノの肩に風見がそっと手を置く。
 彼も知っているのだ。大切な者を奪われた苦しさを。悲しさを。
 
「エイミィ、こいつらの行き先をサーチ出来るか?」
「無理ね、高度のステルス機能を使ってるみたいだから全然引っ掛からない」

 ボードを操作しながらエイミィが言う。ならば追跡は絶望的でもあった。向こうが動き出さない限りこちらは手の出しようがないのだから。

「良いさ、だったら奴等が痺れを切らして出て来た時が勝負と言う事なのだろう」

 鉄也が言う。結論から言えばそうなるだろう。しかしそれはかなり悔しい事実だが、今はそうする他にないのだ。

「だろうな、だが……出て来た時は俺達全員で奴等を叩き潰す!」
「あぁ、今回は俺も我慢の度を越えちまったぜ」
「あんにゃろう、四人がかりでやるなんざひでぇ連中だぜ!」

 皆が同じ心であった。ミサトの仇を取る。そして、あんな非道な行いをした四人の騎士達を叩きのめす。
 その思いであった。





     ***




 暫くの間、例の四人の騎士達の動きは全く見られず、アースラ隊では日々胃が痛む日々が続いていた。そんな中、一つの朗報が告げられた。

「これが、あのバルディッシュ?」

 それは、フェイトのバルディッシュの改修作業が終了した事だったのだ。しかし残念な事に当の甲児は既に地上に出立した後のようであり届けてくれたのは全く別の局員であった。
 早速デバイスを起動させて見たが、その姿は明らかに力強くなっている。
 ハーケンセイバーの魔力刃は更に鋭く堅くなっており、コアの下にはリボルバーに似たシリンダーが取り付けられていた。
 恐らくこれがカードリッジなる物なのだろう。

「良かった、これで……また皆と戦える」

 生まれ変わったバルディッシュを抱き締めてフェイトは歓喜に震えた。これこそ待ちに待った瞬間だったのだから。
 そんな時であった。突如召集を知らせる警報が鳴り響く。

「警報?
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