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スーパーヒーロー戦記
第56話 蘇れ、われらのゲッターロボ
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 こう言った人間との付き合いはなのはの方が一枚上手だ。彼女は人をひきつける何かを持っているのだから。だが、所詮それはない物ねだりに過ぎない。今は自分が何とかしなければならないのだ。何時までもなのはに頼ってばかりでは居られない。

「やはりもう一体スーパーロボットの力が欲しいですね。当面グレートマジンガーには頼らない方針で行った方が良いと僕は思います」
「そうね、ちょっと厳しいかも知れないけど今の鉄也君の場合本当に貴方達に攻撃しそうだもんね」

 そうなっては大変だ。そうならない為にもせめてもう一体スーパーロボットの力が欲しい。

「そう言えば、ゲッターチームから何か連絡はありましたか?」
「そう言えばすっかり忘れてたわ!」

 リンディも忘れていたようだ。彼等が仲間になってくれるのであればそれは非常に心強い。早速リンディは早乙女研究所に向けて連絡を行う事にした。彼等が戦列に加わってくれる事を説に切に願いながら――




     ***




 地球のおよそ7割が海で出来ていると言うのは既に皆様承知であろう。その海全てを把握する事は人間には困難な事なのだ。
 そして、その広大な海の何処かにそれは浮かんでいた。
 巨大な人工都市がこの地球の何処かの海に浮かんでいたのだ。そして、其処に住んでいたのは頭に角を生やした【鬼】達であった。
 人類に角を生やし鬼へと改造する新たな脅威である。奴等は自分達をこう名乗っていた。
 【百鬼帝国】と――


「恐竜帝国が滅び、Dr.ヘルが死んだ。次は我等が地上を手にする番なのだ!」

 拳を振り上げて声を発しているのはナチスドイツを思わせる軍服を身に纏った細身の鬼であった。前線の指揮を主にしているこのヒドラー元帥の言葉に各々の鬼達が仕切りに頷く。

「だがヒドラー元帥よ。地上侵略の為には戦力が必要だ。その為には地上の人間を全て鬼にしなければならない」
「それに百鬼ロボの製造も必要だ。だが、その為のエネルギーはどうする?」
「今のこの人工都市だけのエネルギーでは到底賄い切れん! 我々が生きていくだけでも相等エネルギーが要るのだ」

 どうやらそう簡単に侵略をすると言うわけにはいかないようだ。敵も味方もいずれは直面する問題、エネルギーの枯渇に彼等も苦しんでいたのだ。

「その心配は要りません。先ほど私が送り込んだスパイがある情報を入手しました」
「情報だと?」

 その言葉に鬼達の視線が集まっていく。それを感じたヒドラー元帥はニヤリとしながら説明に入る。

「近年、浅間山にある早乙女研究所へ潜入させていたスパイの情報によると、つい先月、早乙女博士がゲッター線を収集し増幅する為の装置【ゲッター線増幅装置】を完成させたと言うのです。そのエネルギー量は
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