第55話 大空へと飛びたて!グレートマジンガー
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人が背中から赤い色の翼を生やし大空へと舞い上がった。大きい! 全長はマジンガーZよりも一回り位大きい。大空に舞う雄雄しき巨人が其処に居たのだ。
「き、貴様がグレートマジンガーか?」
「その通りだ。ミケーネ戦闘獣! 今度は俺が相手だ」
青年の声を皮切りに戦闘が開始された。戦闘獣が先ほどと同じように翼を力強く羽ばたかせて突風を発生させる。だが、今度の相手にはそれは通用しなかった。
1m弱の子供になら通用しただろうが20m以上の巨人にその手は通用しない。
「そんな子供騙しが俺に通用するか!」
難なく突風の渦を掻い潜る。その後も突風を発生させるが相変わらずグレートは華麗な動きでそれをかわしていく。かなり手馴れた操縦技術だ。まるで巨人が青年自身かと錯覚させる位な動きを見せている。
「おのれ、おのれぃぃ!」
「その程度か? これ以上貴様のお遊びに付き合うつもりはない!」
グレートの足から両刃の剣が飛び出す。古代ギリシャ時代に使われた剣と良く似ていたその剣を手に持ち戦闘獣目掛けて投げつける。
投げつけられた剣は戦闘獣の体を貫く。突き刺さった箇所から不気味な色の血液が噴出し戦闘獣の顔が苦悶に歪む。
言葉を発し、知能を有しているだけあり痛みなどを感じる事もあるようだ。
「聞け! ミケーネ帝国。今度戦闘獣を出すんだったらもう少し骨のある奴を出して来い!」
この戦いを何処かで見ているであろうミケーネ帝国に向かい盛大な啖呵を切る青年。グレートが右手を天に掲げる。先ほどまで晴天だった空に暗雲が集まり、雷鳴が轟く。
一筋の雷光が掲げたグレートマジンガーの腕に降り注ぐ。稲妻がグレートの手に集まる。掲げていた腕を戦闘獣に向ける。集まっていた雷光が腕に呼応して戦闘獣目掛けて降り注いだ。
「これでトドメだ! 必殺パワー、サンダーブレーク!」
降り注いだ雷光は串刺し状態の戦闘獣を焼き尽くしていく。全身の機械が悲鳴を上げてショートしていき、やがて破壊されていく。300万ボルトの高圧電流を誇るサンダーブレークを浴びたが為に戦闘獣の人工頭脳も破壊され、悲鳴を上げる事なく爆発し、その場で残骸を撒き散らす結果となった。
圧倒的強さであった。自分が全く敵わなかった戦闘獣をあのグレートマジンガーは呆気なく倒してしまったのだ。それだけでもこのグレートマジンガーの強さを伺うには充分でもあった。
明らかにこのグレートマジンガーはマジンガーZ以上の強さを持っている。そして、これからはそのグレートマジンガーと共に自分達は戦う事となる。
だが、フェイトは不安であった。先ほどの青年の事だ。あの青年はまるで感情もなく戦い続ける戦闘マシーンに見えた。そんな人間とこれから共に戦い続けることが出来るのだろうか?
「なのは…
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