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スーパーヒーロー戦記
第55話 大空へと飛びたて!グレートマジンガー
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二つ位ある。自分にだってそうだ。

「お待たせしました」

 厳格そうな顔は相変わらずのまま、男性は一言そう述べた。それに対しリンディも返しの言葉を送る。互いに一言交わし終えた後、男性は丁度フェイトとリンディのまん前に座る。
 やはり、近くで見るとその厳格さは増している。パッと見るとまるで怒っているようにも見えた。
 思わずフェイトは背筋が震えるのを覚えた。別に自分は怒られるような事をした覚えはない。だが、何故かこの男性を見ていると自分がまるで怒られているような気がしてならないのだ。
 そんなフェイトの心境を察したのか男性はフェイトに向い優しく微笑んでくれた。

(思った程怖い人じゃないんだ)

 内心ホッとする。以下に時空管理局嘱託魔導師と言う大層な称号を得ていたとしても中身はまだ9歳の少女なのだ。まだ自分に正直な年頃でもある。従って怖い物は怖い。
 だが、何時までも怖がっていては流石に格好がつかない。すぐさま表情に緊張の色を織り交ぜて気を引き締める。

「それでは、本題に入りましょうか」

 話題に入ろうとリンディがそう言葉を投げ掛ける。それに静かに男性は頷いた。フェイトは一人取り残された気持ちになりながらも必死について行くつもりでその話に参加していた。自分もいつかはこの話をする立場になる。
 その日の為にこうした現場研修は必要な事なのだ。
 ふと、フェイトは男性の手に目が行った。男性の手は明らかに人の手ではなかった。かと言って手袋をしている訳ではない。言ってしまえば彼の手は機械で出来てるのだ。その証拠に機械特有の光沢を放ち無機質感も漂っている。
 そんなにその手が珍しいか? 今はその手を気にしてる場合ではないでしょう?
 ふと、自身にそう言い聞かせ、フェイトは頭の中を切り替える。今必要な事は二人の会話をよく見て頭に叩き込む事だ。一連の行いが未来の自分に影響する事なのだから片時も気を緩められない。

「それで、グレートマジンガーの性能向上はどうなりましたか?」
「無事成功致しました。かつての時よりも15%強化してあります」

 二人の難しい会話が続く。フェイトには正しくちんぷんかんぷんな世界でもあった。その際に襲い掛かってくる猛烈な睡魔。話についていけない場合てき面こう言った症状が襲い掛かってくる。
 しかし寝る訳にはいかない。此処で寝てしまってはわざわざ今回の話し合いにわざわざ出席した意味がなくなってしまうからだ。
 必死に目を擦り話についていこうと努力するフェイト。
 そんなフェイトを横目で見ながら笑みを浮かべるリンディが居た。フェイトが眠気と必死に格闘しているのは既に両者が知れ渡っている事でもあった。
 だが、必死に戦ってる彼女を見て何となく声を掛けないであげていたのだ。

「それでは、
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