第9話
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干渉。俺が身に付けた、色恋沙汰に溺れる者達を効率よく相手にする、有効な手段。
「………大変なんだね、トモって」
「そう思うなら、少し肩代わりしてくれよ、シャルルさんよ?」
「それは遠慮しとく」
同情の視線を浴びせるシャルルを巻き込もうとしたが、軽く避けられてしまった。
「……二人とも、何を話しているんだ?」
そして、話の意味をこれっぽっちも理解していない一夏君。
君の話をしたんだよ、俺は。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
時は過ぎて昼休み。
一夏達、いつもの面子は、屋上へ向かい、俺とは一緒ではない。
俺は、普段以上に活気溢れる食堂の片隅で、ゼロと男二人での昼食をとっていた。
「ゼロ、彼女さん達は?」
「今日は友達と食べるってさ。たまには俺も、ハルとメシ食いたいしな」
そう言うものか、と納得し、麺を啜る。
今日は再びカレーうどん。前回果たせなかった、無傷での完食、今度こそやり遂げる!
「…丹下智春!!」
「ふぉっ!?」
視界の外から怒鳴られて、机に手を叩き付けられたから、カレーうどんの出汁が跳ねる。
間一髪、席を立って出汁をいなしたため被害はないが、こんな暴挙に出た不届き者には一言言わぬと気が済まない!
「服にかかったらどうすんだ!!」
クリーニング大変なんだぞ!!
「そんな些細な事、どうでもいいのよ。丹下智春、私と戦いなさい!」
些細だと?ふざけるな、俺が何度この戦いに挑んだと…!
「そうやって無駄口叩いて逃げようとしても無駄。丹下智春、私が勝ったら丹下さんはいただきますから」
丹下さん?ああ、真琴か。良いよ別に。好きにしなよ、俺は気にしないから。
「…丹下智春、それが妹に対する態度なの?」
言いながら肩を震わす縦ロール。妹の為に怒るのは結構だが、本人そっちのけで勝負を吹っ掛けるのはどうかと思う。
後、フルネームで呼ぶのはやめていただきたい。
「いいでしょう、丹下さんの目を醒まさせる良い機会、もう一度言います丹下智春、私と戦いなさい。拒否はさせません」
「無理だな、そもそも動機が不純、加えてあんた、専用機持っていないだろう?」
仮に、勝負をしたとしても、得るものが無い。
向こうは勝つまで挑み続けそうな性格のようだから、デメリットは無いに近い。
「俺じゃなくて妹に挑め、それが礼儀ってものだろう」
振られた腹いせに俺に当たるのは筋違い、そう言う色恋沙汰は当人同士で解決してほしい。
「そうやって逃げるのかしら、丹下智春?」
「安い挑発だ。その手は桑名の焼き蛤ってな」
「なら、懇意にしている織斑さんがどうなっても?」
「…どういう意味だ」
「もし、まだ拒否するようなら…、彼等の身
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