第9話
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と節々からから感じ取った。
ゼロの為に何かしてやりたい、でもどうすればゼロの為になるか分からない。
…先生、何かをするだけが、『してあげるだけ』が、その人の為になるんじゃないんです。
「時に黙して耳を傾け、時に矛を交えて通じ会う。男には、そう言う単純な方法も、必要なんだと思います」
勿論これは俺の一意見であって正解ではない。その人その人に合った対応が出来るのが、一番良いに決まってる。
今回は偶々俺のやり方がゼロに響いた。ただ、それだけの事だ。
「先生の気持ちは、ゼロに届いていた、と思います。ゼロが少し意地っ張りなだけで…」
「…子供が気を使うな。だが、そうだな。そう思うようにしよう」
織斑先生は薄く笑ってみせると、すぐに元の教師としての姿勢に戻った。
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「では、午前中の実習はここまでだ。午後は今日使った訓練機の整備を行うので、各人格納庫で班別に集合すること。専用機持ちは訓練機と自機の両方を見るように。グランツ、丹下は追って指示を出す。では解散!」
一二組合同班の方々が必死になって訓練機を格納庫に移し、ヘトヘトな状態で先生の連絡事項を聞いていた。
幸か不幸か、俺とゼロは訓練機を使った訓練に一切参加していなかった為、移す作業に関わらなかった。
大変そうなので、手伝おうとはしたのだが、先方に拒否されてしまった。
前々から、女子からはあまりいい感情は感じられてはいなかったが、今回は特にそれが強い。
特に、二組の生徒らしい、金髪縦ロールな生徒には、露骨に嫌がられた。
どうもおかしい。まるで俺が邪魔者みたいじゃないか。
「あー……、あんなに重いとは……」
重たい訓練機を運んで疲れた様子の一夏と、それを見て苦笑しているシャルルが丁度こちらに来たので、思いきって聞いてみることにした。
「一夏、シャルル、この実習で何かあったか?二組の生徒に散々な扱いを受けたんだが…」
「あったと言えばあったんだが…、」
「うん…、ちょっと…、ね」
態度から何かあったことは明らか。だと言うのに、俺に言いたくない内容となれば、ある程度は予想出来る。
「接点が無いから俺自身ではない、初対面であんな態度をとるからには、俺に関する何か、二組で俺関係…、分かった、真琴か」
流れ的に、あの縦ロールは百合で、真琴にアタックして振られる。
そんな真琴が慕っている俺に逆恨み、と言う所だろう。馬鹿馬鹿しい。
「トモ…、察し良すぎだろ…」
「それでいて感想が馬鹿馬鹿しい、の一言なんだ…」
絶句している一夏とシャルル。あのね、
「一々色恋沙汰で右往左往してたら身が持たないんだよ、只でさえ身近にタラシが二人も居るんだし」
許容、寛容、不
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