紅の王〜
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・・・平気か」
「まあな・・・!」
咲が再び突っ込むが、簡単にいなされる。
「セヤァッ!」
擬音、迷切を交互に繰り出していくが、茅場はやはり焦ることなく弾いていく。
「おおおらぁっ!!」
咲が跳び、斬るが茅場はそれを見ずに防いだ。
「ふっ!」
ガァン!
「っあ・・・」
咲が吹っ飛び、茅場は俺の方に意識を集中させる。
「くそ・・・」
その時、茅場が盾によるプッシュで俺に当ててきた。一瞬・・・一瞬だが意識が逸れた。
「しまっ・・・」
振り下ろされる剣。俺は咄嗟に避けるが・・・
ガスッ
「ーーーー!!!」
右腕に感覚、喪失感。HPバーは減り、そこには・・・部位欠損の文字。
「ッッッッ!!」
すぐに擬音を振ろうとするが・・・
ゴッ!
茅場の盾が俺の手首を捉えた。その衝撃で力が抜け、擬音が手から離れる。・・・これで、チェックメイト。
「・・・さらばだ」
茅場が剣を突き出す。終わり・・・?いや、違う・・・!
ズシャ!
「・・・!」
初めて、茅場の顔から笑みが消えた。確かにその剣は一人のプレイヤーを貫いた。だがそれは俺ではなく・・・
「わりぃな・・・この世界の俺は速いんだよ・・・!」
そう、咲だ。その素早さで間に飛び入り、茅場の剣を自らの体で受け止めた。当然そのHPはなくなったが・・・ここで初めて茅場は隙を見せたのだ。
「やれ・・・亮ーーー!!」
咲の手からダークリパルサーが落ちる。俺は左手でそれを取り、一気に突き出す。
「俺の・・・」
「俺達の・・・」
「「勝ちだぁぁぁ!!!」」
その瞬間・・・茅場は笑った気がした。少しすれば二つの破砕音が聞こえた。俺の目の前には誰もいない・・・
「咲・・・嘘・・・」
「え・・・?早貴・・・そんな、いや・・・イヤァァァ・・・!!」
・・・俺は振り替えろうとした時・・・システム音声が聞こえた。
『アインクラッド標準時 11月 7日 14時 55分 ゲームは クリアされました』
それを聞いて完全に気が緩んだのか・・・意識が・・・落ちて・・・・・・
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