第三幕その四
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だ。では私が殺した。私の手は・・・・・・」
血に塗れている様に見えた。幻覚ではあったが確かに見えた。
「これが皇帝の手・・・・・・。私はもう罪から逃れられないのか」
幻覚の罪であったが彼の中では真実の罪になろうとしていた。ボリスはその中に沈もうとしていた。またそれを止めることはもうできないところまで辿り着こうとしていた。
この日からボリスの様子は一変した。塞ぎ込み、ただ神の名を呟くことが多くなった。そして政治に関して消極的になってしまい、シュイスキーが大きく権力を握ることになった。ボリスは中から破滅しようとしていた。そしてそれを止めることはもう誰にもできなくなってしまっていた。ボリス自身が沈んでいくだけであったのだから。
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