第6話
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軽いキス。
我の身体はまるで炎に包まれたかの如く、熱くなった。
(これが、悠斗の唇か。熱く、それでいて柔らかい。不思議と落ち着く)
「ほう!やるな」
「あらあら。お暑い事で」
「あわわ!揚羽ちゃん、大胆だよ!?」
「へぇ〜、やるじゃないさ」
「錬ちゃんと熱い抱擁をしましょうかしら?錬ちゃん!お姉ちゃんの胸にいらっしゃい〜」
「あはは。おめでとう」
「え!?鳩ねえ!」
「はー。す、凄いです」
「うむ。青春だな」
久遠寺家の方々が、様々な反応をする。我は悠斗の唇をそっと話す。だが、頭を押さえている手は離していない。
「ふはははは!悠斗よ!貴様の唇はこの九鬼揚羽が頂いた!そして、これが我の悠斗に対する気持ちだ!伝わったであろう!」
「ええ。とても強く感じました。ならば、俺の返事も伝えます」
「うむ。来てみよ」
今度は悠斗が我の唇を奪う。更に、悠斗は我と違い舌を入れてきた。
「ち・・・ちゅ・・・ちゅぱ・・・ん!んん!!・・・ちゅ」
悠斗の舌は我の歯を1本1本丁寧に舐める。そして、僅かに歯と歯の開いた隙間から我の舌を軽く叩いてきた。我は恐る恐る舌を動かす。
「ちゅぱ!・・・ちゅ・・・くちゅ・・・ん・・・ち・・・あ・・・ん」
最初は我はぎこちない動きしか出来なかったが、悠斗が舌に舌を絡めてリードしてくれる。段々と我も動かし方が分かってきた。
(ゆ、悠斗はキスが上手いのだな。そうすると、我以外にも経験があるのだな。だが、そんな事などどうでもよい。今は、このキスが気持ちいいのだ)
漸く悠斗と気持ちを通じさせた事による、幸福感が我を包み込んでいる。久遠寺家のリビングに粘着質な水音が響く。
(ああ。このまま、キスを続けたい。ずっと、繋がっていたい)
我はそう思っていたが、永遠に続くと思われたキスに終演がきた。悠斗がそっと唇を離す。互いの口に唾液で出来た糸が1本だけ出来たが、悠斗が指でそっと拭き取った。
「揚羽様。これが俺の返事です。伝わりましたでしょうか?」
「うむ。しかと伝わったぞ!でも、出来れば口にして言ってくれぬか?」
「はい。揚羽様「あー、ゴホン。一応、他人の家なのだ。それ以上は勘弁してもらえないか?」と、そうでしたね」
まさに悠斗が言おうとした瞬間、森羅殿が言葉を遮った。我は悠斗の頭を解放する。周りを見ると、田尻殿を除く全員が顔お紅くしていた。
「まあ、なんだ。まずは、おめでとう。良かったな揚羽。悠斗から良い返事がもらえて」
「そうよね。まあ、ここまで見せ付けられるのはちょっと、頭に来るけど幸せにね」
「ありがとうございます。森羅殿。未有殿。やはり、久遠寺家の方がに相談したのは正解でし
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