第6話
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!」
「そら!」
両者が構える。そして、拳と拳が放たれる。次の瞬間、突風が俺達を襲う。
「うわぁ!」
「あわわわわわわ!?!?レン兄!飛ぶ、飛んじゃいます!?」
「くうぅ!これでは前が見えない!?」
大地を確りと踏みしめて、なんとか立っている俺と小十郎。ハルは飛ばされそうになったが、俺と小十郎の後ろで服を掴んで耐えている。
両腕をクロスさせてガードしているが、風が強すぎるのだ。
(やばい!俺も持たない?!)
体が少しずつ浮かび上がり始めた。だが、次の瞬間風が消え去ったのだ。 ガードを解いて顔をあげるとそこには、青く透き通った空に虹がかかり美しい風景の中に倒れている大佐の姿と、倒れている大佐に背を向けて口にタバコ?をくわえた悠斗の姿だった。
「田尻殿。貴方と手合わせ出来た事は、とてつもなく良かったよ」
「ふふ。私を上回る強さとわな。私も老いた訳よ」
何故か負けたのに嬉しそうに話す大佐。あの瞬間、二人にしか分からない事があった様だ。
「わわわ!大佐!無事ですか!?」
ハルが救急箱を持って、大佐に駆け寄って行く。俺と小十郎も急いで駆け寄る。すると、大佐が立ち上がった。
「大佐!怪我はありませんか!?」
「なに、少々身体は痛むが問題はない。不動の力量は私より遥かに上だった。見てみるがよい」
大佐が執事服の上着をめくる。するとそこにはアザひとつ無かった。
「ほ、本当だ!アザが無い!」
「なんでだ!?大佐が倒される位なんだから、最低でも内出血かアザが残るはずなのに!?」
「こ、これはいったいどういう事ですか!?田尻殿?!」
「なに、私と悠斗が最後に拳を交えた瞬間突風が吹いたであろう。あれは悠斗の拳が速すぎた為に起きた突風なのだ。私の腹に眼で追えない速さで拳を放ったのだ。それで私は倒されたのだ。しかも、私にアザひとつ付けない様にしてな」
俺が立っていられなくなるほどの突風の原因が、悠斗が放った拳らしい。
(すげえ!悠斗は生身で突風を起こせる程強いのかよ!)
悠斗の規格外の実力に驚きを隠せなかった。
悠斗の方を見ると、何時のまにかタバコ?は消えていた。
「さて、手合わせも出来た事だし中に戻りませんか?」
「そうするか。森羅様達も暇を持て余してる止も知れんしな」
「はい。戻りましょう!大佐、倒れた際に汚れませんでしたか?」
「なに。スペシャルな私の服は、地面に倒れても汚れたりしないのだ」
大佐が髭を整えながらいい放つ。いろいろと謎の多い執事服のようだ。小十郎が悠斗に話しかけている。悠斗はタバコ?を口にくわえていた。
「悠斗!どうすれば、田尻殿を倒せるほど強くなれるのだ!!」
「うん?まあ、日々努
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