第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(7)
[2/16]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「だめ……だよ……それじゃ、負けになっちゃう……正義超人は悪を前にして……絶対にギブアップ……しないんだよ……」
「そ、そんなこと! そんなこと言ってる場合じゃないのですぅ! このままではキン肉マンルージュ様が壊れてしまうのですぅ! 死んでしまいますぅ! そんなの……絶対に嫌なのですぅぅぅ!!」
ミーノはリングを叩きながら懸命に叫び上げる。そんなミーノにキン肉マンルージュは笑顔を向けた。
「……大丈夫……だよ……わたし……まだ戦えるよ……マッスル守護天使、キン肉マンルージュは……無敵の正義超人なんだよ……」
「だめですぅ! だめなのですぅ! お願いなのですぅ! 変身を解いてなのですぅ! お願いですぅ! お願いしますですぅ!」
キン肉マンルージュは目から何かが流れるのを感じた。
「あれ? なんだろう? 涙が勝手に……」
キン肉マンルージュは手の平で涙を拭った。
「これ……赤い? ……これ、涙じゃない……血……血だよ……」
赤く染まった手の平を見て、キン肉マンルージュは困惑した。目から、つうっと、血が流れてくる。
「プペプペプペプペプペッ! 血の涙か? 身体がぼろぼろすぎて、涙腺にまでダメージが及んだか。プペプペプペプペプペッ! こいつはよい!」
真・悪魔将軍プペは笑い上げながら、キン肉マンルージュの目の前にまでやってきた。
「プペプペプペプペプペッ! そのうち目だけではなく、全身の穴という穴から血が吹き出るようなる! キン肉マンルージュよ、貴様の名前の通りに、全身がルージュに染まるのだ!」
真・悪魔将軍プペは両の手を開き、手の平をキン肉マンルージュに向ける。手の平にはデヴィルディスペアが集まり、ゆらゆらりと、怪しく揺り動いている。
「間もなくこのリングは、貴様の血で染まることとなる。自らの血で、血の海となったリングだ。貴様のようなションベンガキ超人にはもったいないほどに、素敵な死地であろう?」
真・悪魔将軍プペはデヴィルディスペアで真っ黒になった手を、キン肉マンルージュに寄せていく。
「マリ様! お願いですぅ! キン肉マンルージュ様を助けてくださいですぅ! マリ様、助けてですぅ!」
泣きながらマリにすがりつき、叫び上げるミーノ。しかしマリは、ミーノに顔を向けようともしない。リング上にいるキン肉マンルージュを、ただただ静かに見守っている。
「そんな……マリ様……いくらなんでも……あ、あんまりなのですぅ! もういいのですぅ!」
ミーノはマリから離れ、会場に向かって叫び上げる。
「だ、誰か、助けてなのですぅ! キン肉マンルージュ様を、助けてほしいのですぅ! お願いですぅ! お願いしますぅ! 誰でもいいから、助けてですぅ!」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ