第十九話「ふはははは! 見ろ、人がゴミのようだ!」
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現在、俺は木場のいる運動場に向かっている途中だ。先程まではレイも一緒だったんだが、いつの間にか居なくなっていた。迷子になったんじゃないだろうな? あり得そうで怖いわ……。
『ライザー・フェニックス様の〈兵士〉三名、リタイア』
――っ、グレイフィアさんのアナウンスが流れる。
誰だ? 朱乃さんは敵の女王と戦っている最中だから、小猫ちゃんか木場か、それともレイか?
なんにせよ、これでライザーを含めて敵は九人。対してこちらは七人。脱落者は出ていないが、まだ予断は許されない状況だ。油断せずに行かないと。
『イッセーさん、聞こえますか!』
「アーシアか? どうした」
インカムからアーシアの声が飛び出してきた。一旦立ち止まり、耳を澄ませる。
『今、私たち学校の屋上にいるんです! 先程、ライザーさんから一騎打ちの申し込みがありまして、部長さんがそれに応じたんです! おかげで、何事も無く校舎に入れたんですけど……』
ライザーとの一騎打ち!? マジか!
『それで、部長からの指示です。木場さんと合流して敵を倒した後に屋上に来いとのことです!』
「わかった!」
通信を終えた俺は止めていた足を再び動かす。
運動場に続く道を走っていると、誰かに腕を捕まれた。敵か!?
鋭く振り向くと、そこにいたのは見知った相手だった。
「なんだ、木場か……驚かすなよ」
体育用具が入れてある小屋の物陰に隠れている木場。ちょうどここが運動場からの死角となるらしい。
「ごめんね。イッセーくん一人かい?」
「さっきまでレイもいたんだが、いつの間にか居なくなってた」
「レイくんらしいね」
苦笑いする木場。
「ところで、部長の一騎打ちの話聞いたか?」
「うん。相手も思い切ったことをするね。不死だからどう転んでも負けないと思っての申し込みだろうけど」
「明らかになめられてるよな……。だけど――」
「うん」
「「絶対に一泡吹かせる!」」
木場に拳をつき出した。
「絶対に勝とうぜ」
「もちろんだよ、イッセーくん」
お互いに拳を当てる。普段ならイケメン死ねというところだが、こと戦闘に関しては頼もしい味方だ。
「で、相手の『兵士』をやったのはお前か?」
「うん。運動場の部室棟は重要なポイントだからね、見回りの『兵士』たちを集めて一網打尽にしたんだけど、ここを任されているリーダー格が優秀でね、挑発に乗ってこないんだ。しかもライザー・フェニックスが好きな戦法は『犠牲』のようだしね。自身が不死
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