第十九話「ふはははは! 見ろ、人がゴミのようだ!」
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フェニックスの涙!? なんだそりゃ! そんなのありかよ……。それじゃあ一度勝ってもまた復活するってことか?
戦慄する俺だが、レイは興味がなさそうに「ふーん」と返事をするだけだった。
「あれ? 戦わないのイッセー?」
お前の登場で戦う空気じゃなくなったんだろうが! 木場たちは白熱してるけどよ!
イザベラさんも苦笑しているようだった。
「興が削がれたけど、仕切り直しといこうか」
「うおっ」
一瞬で間合いを詰めたかと思うと、目の前に拳が接近していた。慌てて首を傾けて避ける。
「へぇ、この打撃は躱すか。すまない、少し見くびっていたようだ。一段――いや、二段ほどギアを上げよう」
その言葉を裏付けるようにイザベラさんの動きが格段と速くなった! なんとかついていけてはいるけど、それでもギリギリだ。小猫ちゃんとレイの特訓がなかったら沈んでたな。
『Boost!!』
繰り出される拳の数々を躱し、腹へ放たれる蹴りを腕を交差させて防御する。少し後退させられたけど、大丈夫だ。ちゃんとガードできてる。
これで十七回目の増幅だ。そろそろいけるか?
「ほう……これを食らっても崩せないか。余程の特訓を積んできたとみえる」
「負けられない戦いだからな。ここで男みせないで、いつみせるってんだ!」
『Explosion!!』
まずは小手調べだ。俺は両手に力の波動を集める。
イメージするのは『ドラグソ・ボール』の主人公『孫悟空』の必殺技、ドラゴン波!
両手を拳大ほどの大きさに上下に広げ、腰だめに構える。力の一点を凝縮するイメージだ。ただし、ちゃんとセーブはしないと。本気でやったらあのお山の二の舞になっちゃうからな!
いい感じで力も溜まった。イザベラさんも俺の行動を警戒して仕掛けてこない。今がチャンス!
「ドラゴン波!」
俺の掌から特大の魔力の塊が打ち出された。反動で吹き飛ばされそうになるのを地面を踏みしめてなんとか耐える。
俺の想像していた魔力弾より一回り大きいそれは真っ直ぐイザベラさんの元に向かった。受け止めようと身構えるイザベラさんに木場と斬り合っていたカーラマインさんが警告する。
「受け止めるな、イザベラ!」
受け止めようと身構えていたイザベラさんが途端に回避行動を取る。彼女の脇を通過した魔力弾はテニスコートに着弾し――消し飛んだ。
――ドォオオオオオオオンッ!!
マジか! セーブしてこれってどんだけだよ!
改めて俺の『神器』の凄さを思い知らされた。
「イザベラッ! その『兵士』
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