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DQ4 導かれちゃった者達…(リュカ伝その3)
第2章:おてんば姫とチャラ王の冒険
第14話:起きたら考えるって言ったのに、先走ったお前等が悪い
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があったんだと思う。でなければ、今回の様に誘拐を鮮やかに成功させるのはムリだったと思うし、その後の要求提示方法も段取り通りな動きだったと思うんだ! つまり犯人達は緻密な計画の下、今回の犯罪を実行していったんだね」

「し、しかし…それとメイさんの命を無事救出出来るかは、別問題だったのではないでしょうか!? 緻密な計画を練っていたのであれば、人質を殺す事も計画に入れていたと私は思うのですけど!?」
今回、リュカの行動に激しく憤慨していたクリフトが、強めの口調で抗議する。

「おい若いの…まだまだ青いなぁ、お前…」
クリフトはリュカに対して反抗心があるらしく、ムッとした表情で睨み返す。
でも、私も同じ事を考えてたわ。

「考えても見ろ…そこら辺の道具屋に黄金の腕輪が売られていたら? 100%犯人がその道具屋で金に換えたんだと考えるだろう! となると、犯人達の足取りが簡単に分かるんだ。一般市民であれば、それを調べるのに時間はかかるだろうが、今回の相手は国家だ。当初は町の自警団だったかもしれないが、それだって組織力は馬鹿に出来ない。つまり、そこらの道具屋には売る事が出来ないって事だ!」

「なるほど…じゃぁ犯人達は黄金の腕輪をどうするつもりだったの? …まさか家宝にするつもりだったとか?」
リュカは私の疑問を聞くと可笑しそうに笑い、彼の考えを答えてくれた。

「ははは…もしそうだったら、今回の事件は単独行動じゃなきゃ説明が付かない。腕輪が1つしかない以上、仲間には報酬を払わなければ協力しないだろうから…って事は、そこらの道具屋ではない誰かが裏にいて、腕輪と大金を交換してくれる予定になっていた事になるんだ。もしかしたら金以外にも、世界中の何処にでも逃亡出来る手筈を整えていたのかもしれない」
そこまで話すとリュカは水を飲み、聞き入っている私達を見回した。

「ここまで説明すれば判ってきたと思うけど、犯人共には黄金の腕輪が生命線だったんだ。それが手に入らない事には、大金どころか逃げ延びる事も出来なくなる…ましてや計画を変更して、王族を誘拐してしまった以上、逃げ延びる手筈だけは入手しなければならなかったはず…人質を傷つける訳にはいかなかったんだね(笑)」

「そ、そこまでは解りました…ですがリュカさんは、犯人達に向かって『黄金の腕輪は渡さない』と言い切ったじゃないですか! こんな事言えば、パニックに陥り殺してしまうかもしれないじゃないですか!?」

「だから僕は、最後まで彼女が王族であるフリをし続けたんだ! 僕の得意魔法である、風だけのバギを使い、偽のお供を殺した様に見せた…王家のお供を殺したんだ、それがバレたら僕は拙い立場になる。だけどその場に生きている王族は人質だけ…その人質が何も喋らなければ、僕は英雄扱いになるだろう。でも…僕
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