初仕合!
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男の子は分かっていても後ろを振り向けなかった。
ズン…
男の子は分かっていても逃げれなかった。
ズン
泥臭く、汗臭く、血生臭い、それ等が合わさった匂いが近づいて来た。
ズン!
今男の子の背後に立った。
「おめー旨そうだなぁぁーーグェフェフェーーー!」
人間とは思えない気味の悪い声を聞いたかと思い、急いで振り向けばそこには五メートル近くの体躯の良い赤黒い肌をした鬼がヨダレを垂らしながら立っていた。
「ギャァァーーーー!!!」
陣と鶴子は未だに剣を交えていたが…
(ん?何だこの気配は?)
(…これは一体なんなんや!?)
二人は初めて感じる気配に疑問を感じていた。
その時……
「ギャァァーーーー!!!」
バサバサバサバサ!
近くにいた鳥たちが一斉に飛び出した。
((!?))
二人は声の聞こえた方向を見ると…
「うわぁぁーーー!!」
雑木林の中から男の子が泣きながら飛び出して来た。
陣の近くに男の子がやって来て座り込むと、下がって見てた子供達も前に出て来て男の子の周りに集まってきた。
どうしたかと聞くと男の子は雑木林の方を指差しながら言葉にならないような声で叫んだ。
「あっ、あっちかかかぁらぁー!おぉぉ、にぃ、おにっ鬼がぁ!!!」
鬼と言う言葉が出たと同時に雑木林から大きな鬼が三体も出てきていて鬼は大きな叫び声を上げた。
「「「がぁーーーーーーーー!!!」」」
鬼の咆吼と共に陣と鶴子は子供達を背に戦闘体制に入った。
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