第67話 =協力=
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をぶつけ身を翻す。カゲムネはこちらに不器用ながらウィンクをしてくるので借りは返したとでも言ってそうな顔だ。…まぁ助かったからいいけどさ。
「リクヤ君」
「美菜……サウスか、どうした?」
危うく本名を言いそうになったがギリギリで止まることは出来、言い直す。
「…アルンまでの旅に同行して良いかな」
「な、なんで!?」
「…君たちの勝った報酬の代わり…て、いうのかな…アルンまでなら行ったことがあるから何か手伝いさせてほしいなって」
ちょっともじもじさせながらそういうサウス。
「俺は良いけど……キリトたちにも聞かないとな」
で、話をしてみたら…
「俺は歓迎だ」
「あたしも…反対じゃないけど……」
ということでサウスが旅に同行することになった。キリトが言ったあの同盟に関しては「大丈夫、わたしもユージーン将軍も嘘ってわかってるから、話は合わせれるよ。気にしないで」らしい。気にするのはこっちなんだけど…というかあの将軍は嘘だとわかってて退いたってことか…。
「…それにしてもアンタたち無茶苦茶よ………」
「よく言われるよ」
「そうじゃないとこいつについてけないって」
リーファに疲れた表情でいわれたのを笑顔で返す俺とキリト。隣ではサウスが笑いを堪えている。
「……すまんが、状況を説明してもらえると助かる」
――――――
静けさを取り戻した会談場の中央でリーファは「一部は憶測だけど…」と断ってから事の成り立ちを説明し、そのあとにサウスがシルフ側から流れた情報などを話した。サクヤさん、ケットシーの領主、アリシャさんを始めとする両種族の幹部らは鎧の音1つ立てずに長い話を聞いている。だがそれもリーファが説明を終えるまで、終わると揃ってため息を洩らしていた。
「…なるほどな」
両腕を組み、綺麗な眉をひそめながら小さく頷くサクヤさん。
「ここ何ヶ月か、シグルドの態度に苛立ちめいたものが潜んでいるのはわたしも感じていたが…独裁者と見られるのを恐れ会議制に拘るあまり、彼を要職に置き続けてしまった」
「サクヤちゃんは人気者だからねー。辛いところだヨねー」
ケットシーではサクヤさんよりか長い期間、領主に君臨しているらしいアリシャさんは完璧に自分のこと棚に上げて深く頷いて
いるが…。
「苛立ち…何に対して?」
「…多分、彼には許せなかったのだろうな。勢力的にサラマンダーの後塵を拝しているこの状況が」
リーファの問いにサクヤさんが答える。どうやらシグルドはパワー志向の人物らしくキャラのステータスだけではなく権力なども強く求めていた。時々いるような自分がトップじゃないと気に入らないタイプの人間らしい。なのでサラマンダーに
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