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Sword Art Online-The:World
#03 遭遇
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レほど存在はしていない。どちらかといえば、従来のMMOにも存在する練習用クエスト程度のものばかりで、ゲームレベルはまだ低い。
しかし、例外的に“あぁいった”モンスターも存在する。周回プレイや高速クリアのための要素としては、確かにお手ごろなモンスターだ。偶然かそんなゴーレムは、足取りをこちらへと向けている。その様子を見ると、ハセヲはカイトに耳打ちするように話しかけてきた。

「(どうすんだよ、コイツがいちゃあ戦闘なんか出来ねぇぞ?)」

「(…………いや、逆に都合がいいかもしれない。彼を、僕らのパーティーに加えるんだよ)」

カイトの言に、ハセヲは即座に理解を見出した。というか、それは彼も考えていたことだ。
第一に、彼は「この界隈のクエストやモンスターは狩り尽くした」と言った――つまりデスゲームとはいえ、この階層程度ならば余裕でクリアする実力は持ち合わせているという事だ。
第二に、彼はソロであると言うこと。抜きん出た実力者は大抵、統率者になるか単独で行動するかの二択になるが、彼はハセヲ達同様の後者。この様子では前線攻略にもさほど興味は無い様だし、まだ発足はしていないが、今後どこかのギルドに所属する可能性もそう高くない。
ならばいっそ全てを開示し、協力を求めるのもアリだ、と言うのがカイトの判断である。
しかし、いくらソロプレイヤーとは言え「僕達、チートプレイヤーなんだ」というような輩を、はいそうですかと二言返事で仲間になってくれるとはとても思えない。というか、普通なら運営に通報する。ソレが常識。
しかし、このSAOならば。この世界ならば、彼も理解を示してくれるかもしれない。
なにより、今後二人だけでSAOを攻略するのにはどう足掻いても無理があるのだ。ならばいっそ。

「(……俺の上司はアンタだからな、最終的な決断はアンタに任せる)」

「(分かった、まぁ僕を信じてよ)
ベンケイ、君かな? ちょっと話があるんだけどいいかな?」



隣にいたはずのベンケイは、いつの間にか草原へとRun Awayしていた。
ベンケイはかけだした! 目標、ゴーレム。彼は戦うそぶりを見せている!



「ひぃぃいーーーやっほぉぉぉおおおおうううぅぅっっっ!!!!!!」

「「…………はあ゛ぁぁぁあ゛あ゛あ゛あ゛ーーーーーッッッ!!!???」」

カイトは、久々にキレかけた。ハセヲは、脳血管ブチ切れていた。血管ないんだけど。
初見のイメージは「落ち着きのあるヤンキー風好青年」だったが、今の一瞬で全てが変わった。
あの男は「落ち着きの無い小学生級バカヤロー」である。過去に似たようなヤツと面識のある二人は慣れているつもりだったが、どうやらそれは勘違いだった。慣れてはいても、耐性が出来た訳ではなかったようだ。
しかし、そんな彼
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