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Sword Art Online-The:World
#03 遭遇
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よ。せっかくゲームやってんだから、多少は攻略に先進的になろうぜ。……っつか、その為にここにきてるんだろ?」

時刻が一時となった。直後、二人が寝転ぶ草原より数百メートル先に、異変が起きる。
地面の土が盛り上がり、中からモンスターが現れた。数は一体だが、なにぶんサイズがデカイ。身の丈6メートルはあろうか、その“岩の巨人”は地面からその足を抜くと、周辺をゆっくりとした歩調で歩き始めた。
この辺を徘徊するモンスターだろうか、特に進行方向が定まっているわけではなく、本当にただ歩いているだけ。そのモンスターが出現すると同時、二人はパンを一気に飲み込み、ゆったりと腰を上げる。こんな人気の無いフィールドに何故二人がいるのか、そのもう一つの理由はといえば、アレだ。

「ゴーレム。二時間おきに自動で出現と消滅を繰り返す、高レベルモンスター……適正レベルで言えば、10くらいかな? そう考えると、結構意地悪だよね。デスゲームなだけに」

「階層で言えば、三階層のボスクラスの強さはある。その分、吐き出すアイテムやら経験値は美味しいんだが………けど、倒せないわけじゃない。パターンとモーションの判定さえ把握しちまえば、ちょっと硬いただのノロいデカブツだ。フクロで叩いて蜂の巣だぜ」

「ねぇ、“そこの君”! どう、一緒にやらない!?」

カイトは背後の小さな茂みに向かって、大きく声を張り上げた。
ガサガサとなにか逃げ回るような音が続くかと思えば、その正体はすぐに顔を出した。
金に染まった短髪、190はあろうかという高身長、初期設定よりは明らかに薄い装備。手に持つのは近場の町で売っている一番高い槍。高い攻撃力と通常より少し長いリーチが特徴だ。
そんな男は、なんとも「しまったしまった」という表情で頭を掻きながら丘を登ってくる。

「いっやぁ〜、悪い悪い。なんか悪巧みしてんのかなーとか思ってさ、ちっと隠れちまった」

「お前は?」

「俺ぁベンケイ、ソロだ。アンタらは?」

「僕はカイト。この白いのの先輩」

「俺はハセヲ。この青いヤツの後輩。で、お前はこんな超ど田舎に何の用だ? 」

「いやよぉ、この界隈のモンスターやらクエストやら全部やり尽くしちまってさ。なんか目新しいもの探してあちこちフラフラしてたら、偶然アンタらを見かけたのよ。んで、なんか始めて見るモンスターがいるから、隠しイベントかと思ってんだけど……」

「残念、あれはただのゴーレム。ちょっと経験値とアイテム回収が嬉しいだけの、この階層のレベルで戦ってもデメリットしかないモンスターさ。まぁ、経験地稼ぎが目的なら格好の的なんだけど」

カイトの説明に、ベンケイは「あぁ〜」と理解したような口振りで応える。
実際、この階層でレベル上げ重視のモンスターやクエストは実のところソ
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