暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
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〜絶望と悲哀の小夜曲〜
Four days
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民に均等に分配しようと思っています。いままで、酷い迷惑をかけてしまいましたから……。サーシャさん、ごめんなさいね」
いきなりユリエールとシンカーに深々と頭を下げられ、サーシャは眼鏡の奥で目をぱちくりさせた。
慌てて顔の前で両手を振る。
「いえ、そんな。軍の、いいほうの人達にはフィールドで子供たちを助けてもらったこともありますから」
率直なサーシャの物言いに、再び場に和やかな笑いが満ちた。
「あの、それはそうと……」
首をかしげて、ユリエールが言った。
「昨日の女の子、ユイちゃん……はどうしたんですか……?」
アスナはキリトと顔を見合わせたあと、微笑しながら答えた。
「ユイは――お家に帰りました……」
右手の指をそっと胸元にもっていく。そこには、昨日まではなかった、細いネックレスが光っていた。華奢な銀鎖の先端には、同じく銀のペンダントヘッドが下がり、中央には大きな透明の石が輝いている。類滴型の宝石を撫でると、わずかなぬくもりが指先に沁みるような気がした。
それを見ながら、思わず微笑んだアスナの傍らで、例の赤毛で逆毛の少年があれっ?と声を上げた。
「あの男の子と女の子ってどこ行ったんだ?」
その声を聞き、アスナとキリトは思わず周りを見回したが、特徴的な漆黒と純白の頭は見えなかった。
「っふうぅ。まったく何だったんだろ、アレ」
小さく愚痴を言いながら、レンは歩いていた。その背には、すぅすぅと可愛らしい寝息を立てるマイがいた。少々重いことは否めないが、そこは慣れ。もう足がプルプル震えることもなくなった。
二人が――正しくは歩いているのはレン一人だが、アインクラッド第三十九層のフィールド。一応《圏外》だが、ここら辺のMobはたとえ目を瞑っていても勝てるレベルなので、問題ない。と思いたい。
周囲の雲海の白は、沈みかけた陽光の光を乱反射して紅に輝いている。
その光がレン達をやさしく照らし出す。
その中をレンはただただテクテクと歩き続ける。
いくら雲海だけのフロアといっても、フロアの端から端まで見渡せるほどの何にも無さではない。ところどころに、林以上森未満と言った感じのものが点在している。
その中は雲海の間にある通路より、少しだけモンスターの湧出数が高く設定されているので、レンはそこをできるだけ避けるようにして懐かしの我が家を目指す。
だが三十九層は基部フロアではないが、そこそこの広さを誇る。
マイをおんぶしたままのんびりと歩くうちに、みるみる陽光の色は赤紫色から青紫色へと変化していった。
レンの視界が、索敵スキルによって自動的に暗視モードに切り替わる。
半ば癖みたいなもので、周囲
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