フェアリィ・ダンス編〜妖精郷の剣聖〜
第四十八話 再会、名無しの名刀
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プーカの少女。その余裕とも取れる行動にノームの男性プレイヤーがキレた。
「てんめぇっ!かっこつけてんじゃねェぞォっ!!」
力ずくで押すノームのプレイヤーだったが次の瞬間、大剣と共にポリゴン片となった。レプラコーンではない野次馬プレイヤーたちは何が起こったのかさっぱりわからず、ざわついている。
「へぇー・・・うまいな、あの男」
ソレイユの賞賛にルシフェルが疑問を投げた。
「何が起こったんだ、さっき?」
「所謂、武器破壊という奴さ。どんな武器にも弱点ってのが存在する。それをうまく突くことでその武器を破壊する技術だなー」
「それをさっきやったってのか?」
「ああ。あんたは近接戦闘型じゃないからわからないだろうが、それが結構難しかったりするんだよ。しかもあの男は武器を破壊したままノームの男性の喉元を斬った。そして、一撃死。その意味は分かるだろ?」
「・・・ああ」
神妙な顔で頷くルシフェル。ソレイユ然り、ステラ然り、そして、レプラの剣士然り、化け物じみた剣士が多く出現している気がするのだが、気のせいだと信じたい。
「(つか、三巨頭の連中もちゃんと仕事しろよ)」
元来、ああいった取締り(?)もレプラの執政部の仕事のはずなのだが、どうやら顔なじみは見つからない。結構な頻度で仕事をサボる己を棚に上げ、ここにいない顔なじみたちに心の中で愚痴るルシフェル。
周りを見ていた視線を騒ぎの中心に戻してみると、ポリゴン片となったノームの男の連れが武器を出して斬りかかていくが、あえなく二人とも撃沈。その後、プーカの少女の連れが助けに入ったレプラのプレイヤーにお礼を言い、騒ぎは終息となった。野次馬たちが散らばっていくと藍色の髪のレプラコーンのプレイヤーは一息ついた。
事態が終息したとなってはここにいる用事もなくなったので、改めてステラ御用達の鍛冶師のもとへ向かおうとステラの姿を探していると、件のレプラコーンのプレイヤーに名前を叫びながら飛びついていた。
「コスモスー!」
「よお、ステラ!」
飛びついてくるステラを受け止めると、コスモスと呼ばれたレプラコーンのプレイヤーはよしよしと言った感じで頭を撫でる。撫でられたステラはふにゃりとした笑みを浮かべながらされるがままとなっている。まるで恋人のやり取りだなーっと地面に降りながらソレイユは心の中で思っていた。ふと隣を見てみると、不機嫌な表情のルシフェルがいた。
「くそったれ・・・どいつもこいつもイチャつきやがって!俺らは独り身同士仲良くしような、ソレイユ!」
「わりぃ、おれは恋人いるから」
「な、なん・・・だと・・・!?」
ソレイユの言葉にピシリッと固まるルシフェル。すぐさま硬直状態から立ち直ると、覚束ない足取
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