トンキー
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ってことか」
そうキリトが言うと全員背中に戻ろうとするが、その前にトンキーの身体が動く。落とすきかと思ったがどうやら違ったらしく。トンキーは二十数本ある足を内側に折りたたんで背中を水平に保ったまま巨体をおろした。胴体を完全に下ろし終えたのか今度は長い鼻を丸めてこれも身体に丸め込んだ。そして、トンキーは完全に動きを止めた。
「降りるか……」
ゲツガがそう言うと三人は背中からすべるようにトンキーから降りた。降りてトンキーを見るともうゾウやクラゲなどの形はまったくなっておらず完全な饅頭だった。
「……こいつ、何がしたかったんだ……?」
「わからん。でも、ここまで連れてきたんだ何かあるだろ」
そう言うとリーファがトンキーのふさふさとした毛皮の部分をとんとんと叩いて言った。
「おーい、トンキー。あたしたちはどうすればいいのようー」
しかし返事や動作はまったくない。そしてもう一度リーファが叩くとある異変に気付く。さっきまで少しゆれていた皮膚が、まったく揺れなくなり、硬化してるのだ。ゲツガはその皮膚を触ってから考えるが、どうして硬くなったのかはまったくわからない。眠る時は防御力を高めるのか?とか考えているとキリトが言った。
「おい、ゲツガ、リーファ。上を見てみろよ。凄いぞ」
そう言ってキリトに言われた通り視界を上に向けると凄まじいとしか言いようがない光景が天蓋に広がっていた。天蓋から出る世界樹の根っこがほぼ真上に見える。そしてその中に大きな氷柱が存在し、よくよく見るとそれがダンジョンとなっている。
「ほんと、凄い……。あれが全部一つのダンジョンだったら、間違いなくALO最大規模ね……」
「そうなのか。そいつはすげぇ」
「どうやって行くのかな……?」
キリトがそう呟くとキリトの肩に乗るユイが鋭い声を発した。
「みなさん、東から他のパーティーが接近中です!一人……いえ、その後ろから……二十三人!」
「多い、いや邪神を倒すにはこの位必要か……」
ゲツガは呟いた。確かに、ちょうど会いたい相手だったが状況が悪い。今は仲間?になったトンキーがいるのだ。もしも、トンキーを倒そうとするのならばすぐに攻撃してくるだろう。ゲツガは東のほうを睨む。姿は見えないが足音がどんどん近づいてきていた。もう、視界に入ってもいい頃なのだが姿が見えない。足元を見ると地面には足跡がついている。幻惑魔法の類だろうか?そう思ってリーファに聞こうとするとリーファはスペルを唱えようとしていた。だが、スペルを唱える前に水のような膜がゆれてはじけるとその中から男が一人出てきた。確か、ウンディーネだった気がする。男はゲツガ達に向けて言った。
「あんたら、その邪神、狩るのか狩らないのか」
男はさらに続
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