第54話 敵か味方か?謎のライダーマン
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添えてやろう。だが、最期に勝つのは我等デェェェェストロンよ!」
その言葉を最後にヨロイ元帥は霧の様に消え去っていく。そして、それと同時に爆発し果てるマシンガンスネーク。
「待て、ヨロイ元帥!」
叫んだがその時には既にヨロイ元帥の姿は其処にはなかった。
「くそっ!……奴を前にしながらむざむざ取り逃がすなんて……」
仇を取れなかった悔しさを胸に拳を握り締めるライダーマン。そんなライダーマンにV3達が集まる。
「ライダーマン……」
「V3か……さぁ、教えろ! お前は何故復讐の為に戦わなくなったんだ?」
「簡単だ。これ以上俺みたいな人間を増やさない為にだ」
「何だと?」
その理由にライダーマンは驚いた。その後もV3の話は続いた。
「俺はかつて、デストロンに家族を殺された。そして俺は奴等に復讐する為に改造人間となり鬼となった。だが、心の底で俺は鬼になりきれずに居た。そんな俺を救ってくれたのがこいつだ」
隣に居たフェイトの頭に手を乗せる。
「その子が?」
「こいつが俺に力の使い方を教えてくれた。復讐をしたって殺された者達は帰ってこない。逆にそいつらを悲しませるだけだと。だから俺は誓ったんだ。この力を使ってもうこれ以上悲しむ人を作らない為に戦うと」
「それが……お前の戦う理由か?」
静かにV3は頷いた。その答えを聞いたライダーマンは俯いた末、彼等を見た。
「俺はお前の様に割り切る事は出来ない」
「結城さん!」
フェイトの悲しそうな顔が目の前に現れる。そんなフェイトの頭に結城がそっと左手を乗せる。
「だが、お前の言い分も分かる。確かにこれ以上俺みたいな人間が増えて欲しくない」
「ライダーマン」
「ふっ、何時までもその名で呼ばれるのもこそばゆいな。俺の事は結城と呼んでくれ」
「分かった。ならば俺の事もV3ではなく名前で呼んでくれ。俺は風見志郎だ」
互いに変身を解き、堅く握手を交わした。
「共に戦おう。風見」
「こちらこそ、宜しく頼むぞ。結城」
新しい仲間の登場であった。彼もまたデストロンに大切な者を奪われた男であった。だが、その男もまた正義の心に目覚め人類の自由と平和の為に戦う事を誓った正義の戦士であった。
「さて、それじゃ帰るとするか」
「ちょ、ちょっと待って! またあたし走って帰るの?」
「当然だろう。それが嫌なら歩いて帰るんだな」
「鬼!」
相変わらずフェイトには優しいが他の人間には厳しい志郎でもある。
「大丈夫だよ。俺の後ろに乗りな」
「やったねぇ! さっすが丈二。紳士だねぇ」
「ふっ、当然だ。俺は志郎と違ってエリートだからな」
「どうせ俺は脳筋だよ」
不貞腐れながらもハリケーンに跨る志郎。
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