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ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
SAO
〜絶望と悲哀の小夜曲〜
ユイの正体
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にカーディナルが注目してしまったということでもあります。今、コアシステムがわたしのプログラムを走査しています。すぐに異物という結論が出され、わたしは消去されてしまうでしょう。もう……あまり時間がありません………」

「そんな……そんなの……」

「なんとかならないのかよ! この場所から離れれば……」
 
二人の言葉にも、ユイは黙って微笑するだけだった。ふたたびユイの白い頬を涙が伝った。

「パパ、ママ、ありがとう。これでお別れです」

「嫌! そんなのいやよ!!」
 
アスナは必死に叫んだ。

「これからじゃない!! これから、みんなで楽しく……仲良く暮らそうって……」

「暗闇の中……いつ果てるとも知れない長い苦しみの中で、パパとママの存在だけがわたしを繋ぎとめてくれた……」
 
ユイはまっすぐにアスナを見つめた。その体を、かすかな光が包み始めた。

「ユイ、行くな!!」
 
キリトがユイの手を握る。ユイの小さい指が、そっとキリトの指を掴む。

「パパとママのそばにいると、みんなが笑顔になれた……。わたし、それがとっても嬉しかった。お願いです、これからも……わたしのかわりに……みんなを助けて……喜びを分けてください……」
 
ユイの黒髪やワンピースが、その先端から光の粒子を撒き散らして消滅をはじめた。

ユイの笑顔がゆっくりと透き通っていく。重さが薄れていく。

そこまで来た時、ユイは何も言えず固まっているレンとマイのほうに向き直った。

「そして、レンホウさん」

「………なに?」

「姉を頼みます」

「……マイちゃんは…………なんなの?」

「……………マイは───」

言いかけたユイの体に突如、ザザッと不明瞭なノイズが走る。それをユイは軽く見、大きな目を軽く細める。

「……どうやら、これ以上は無理みたいですね………。レンホウさん、私からあなたに言えることはこれくらいです。その子は、あなた達プレイヤーにとっての希望であり、同時にパンドラの箱を開けるための鍵でもある存在。ということです」

「……………………」

沈黙するレンに、にっこりとユイは笑いかけ───

ひときわまばゆく光が飛び散り、それが消えるともう、アスナの腕のなかはからっぽだった。

「うわあああああ!!」
 
抑えようもなく声を上げながら、アスナは膝をついた。

石畳の上にうずくまって、子供のように大声で泣いた。つぎつぎと地面にこぼれ、はじける涙の粒が、ユイの残した光のかけらと混じり合い、消えていった。

ユイが光に包まれて消滅したあと、石畳に膝をついてこらえようもなく涙をこぼすアスナの傍らで、不意にキリトが叫んだ。

「カーディナル!!」
 
涙に濡れた顔を上
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