第二十一話 事件、突破
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に呼びかける。
ガコンガコンガコンとレイジングハートから薬莢が排出され、巨大な一つの魔力球が生成されていく。
「一点突破!ディバイン――」
『聖域ヲ汚ス者ニハ死ヲ!!』
誠也が魔力を収束させはじめたタイミングで周りのロボットたちが距離を詰め始める。
しかし、それは遅すぎた。
もう誠也は一点突破するだけの魔力を集めていて、四人が抜け出すくらいの時間がかかる程度にはまだ距離が開いていたからだ。
『Divine buster』
「バスタ――!!」
魔力球から極太の光線が吐き出される。
それは木々を薙ぎ払い、その射線上にいる敵も全て吹き飛ばしていく。
「今だ!」
誠也のその掛け声で、四人は一気に駆けだす。
誠也が作った道は幅広く、周りの敵が近寄る前に四人は駆け抜けることができた。
「誠也!無事に戻ってきなさいよ!」
エリの叫びが聞こえると同時に誠也はぽつりと呟く。
「ここからが本番か……。」
ディバインバスターで蹴散らすことのできた数は良く五十。
アリスたちを追っていった相手がおよそ三十。
つまり、この場には約七十もの敵が残っている計算になる。
その全てが今、誠也の周りに迫っていた。
『聖域ヲ汚ス者ニハ死ヲ』
「聖域とは一体何だ?」
『聖域トハ王ノ住マウ土地』
『王ノ安ラギノ場所』
『ヨッテ――』
『『『『『『『聖域ヲ汚ス者ニハ死ヲ』』』』』』』
七十のロボットたちから発せられた言葉はロボット故かひどく無機質で、聞く者に不気味な印象を与えるものだった。
しかし、誠也はそれを聞いても怯えるどころか不敵に笑う。
「だったら、その王とやらのところまで一直線に行くだけだ!行くぞ!レイジングハート!!」
『All right. Master』
「時空管理局本局340部隊所属高町誠也一等陸尉、全力全開!推して参る!!!」
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