第二十一話 事件、突破
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
はおよそ150。しかもご丁寧に道もしっかり封鎖してきてる。」
林の中、先ほど通ってきた道。その全てをロボットたちが円形に囲み封鎖している。
そのためこの場から脱出するのは難易度が高いと言わざるを得ない。
「誠也。一体どうする?」
和也は誠也に問いかける。
「……。」
誠也は考える。
現状において戦力となるのはアリス、和也、そして誠也の三人。
エリとりんかの二人は戦力として数えることは難しい。
そしてこの場で留まって戦うとなると、二人を守りながらの戦闘になる。
不可能ではないが、いない状態で戦うよりも難易度は跳ね上がる。
誠也はわずかな逡巡の末、決断を下す。
「和也、アリス。エリさんとりんかさんをつれてこの場を脱出してくれ。」
「だ、だめよ!そんなの!誠也一人だなんて無茶よ!」
「そ、そうだよ!誠也君も脱出しないと!」
エリとりんかが誠也の提案に反対する。
しかし、それは誠也の能力、強さを知らないからこそのセリフである。
「分かった。危なくなったら必ず引けよ。」
和也は誠也の提案にすぐ頷き、反対し続けるエリを抱き上げる。
「ちょっと和也!?本当に誠也を置いていくつもり!?」
「ああ。誠也なら大丈夫だ。」
「そんなはずないでしょ!!まだ小さい男の子なのよ!?」
「それは見た目の話だ。あいつが本気で魔法を使えば俺より強いんだ。」
「でも――!」
「いいから黙ってろ!」
和也は突如としてエリの唇を塞ぐ。
お姫様だっこをしている相手を強制的に黙らせる方法などこれ一つくらいしかないだろう。
「な、な、なっ――!!??」
「誠也!道を作ってくれ!」
「……なんか一気にやる気削られた感じがする……。」
誠也は顔を真っ赤にする和也とエリの前に立ち、レイジングハートを構える。
「アリス!りんかさん!」
「分かった!りんかさん、はやく。」
アリスがそう言ってりんかを背中に乗るように促すが、りんかは先ほどの光景のショックから立ち直りきれていなかった。
「……そんな……でも……嘘……。」
ぶつぶつと呟き、アリスのことが見えていなかった。
その目も心なしか虚ろだ。
「りんかさん!」
アリスが強くりんかを呼ぶ。
りんかはハッとしてアリスの存在に気付く。
「早く乗ってください。」
アリスがりんかに背中を向けて背負う体勢を作っている。
「だ、大丈夫だよ。私は和也君と同じくらい足が速いから。」
「そうなんですか?」
「うん。だからアリスちゃんは誠也君を手伝ってあげて。」
「なら、アリスは途中まで護衛していって、その後こっちのフォローに回ってくれ。」
「分かった。」
「じゃあ、行きます!!レイジングハート!!!」
『All right. Master』
誠也が全員にそう呼び掛けた後、レイジングハート
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ