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邪神
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 地響きを確認するとリーファをほこらの中に引き戻して状況を説明しようとするがリーファが引き戻されるのを拒否して出ようとする。

「離して!あたしが敵をプルするから、キミたちはその隙に離脱を……」

「違う、様子が変だ。近いだけでその場をほとんど動いてないし、音が複数に聞こえる」

「えっ……?」

「ああ、数は二だな」

 キリトは数を把握していうと、リーファは腕を振りほどこうとした。

「二匹なら尚のことだわ!キミたちのどっちかにタゲられてからじゃ手遅れなんだよ!死んだらまたスイルベーンからやり直しなんだよ!?」

「いえ、違います。リーファさん!」

 ユイが細い声で叫んだ。

「接近中の邪神級モンスター二匹は……互いを攻撃しているようです!」

「えっ?」

 リーファが目をぱちくりとさせた。そして、地響きを鳴らす二体のモンスターがいると思われる場所を見ると言う。

「で、でも……Mob同士が戦闘って、どういう……」

「わからん。でも、とにかく様子を見に行こう。コート返してもらうぜ」

 そう言ってリーファの肩にかかっていたコートを取って自分で着る。そしてキリトもリーファに言う。

「行こうぜ。どうせこんなほこらじゃシェルター代わりにもならないし」

「そ、そうだね……」

 そしてゲツガ達は薄暗い雪原を駆ける。数歩進んだだけで音源たる邪神が視界に入った。

「おいおい、遠くからみても十分大きかったが、目の前で見ると威圧感パネェな」

 ゲツガはそう言いながらもどんどん近づいていく。近づいてようやく邪神の姿を視認する。片方はギリギリ人間の形を保っている巨人みたいなモンスターだった。しかし、縦に三つ連なった巨大な顔の横から四本の腕を生やしたフォルムは少し気持ち悪いと思える。そして腕には巨大な剣を持っているもう一体は像の頭にクラゲみたいな身体をつけたどこかキメラを連想させる姿をしている。だがあえて象クラゲと呼ぼう。

 そのは象クラゲの邪神は巨人の邪神の攻撃を止めようと二十本ぐらいついたの鉤爪のついた肢を一つ動かして攻撃するが暴風のような巨人の剣撃を止めることができていない。

「ど、どうなってるの……」

「わからない」

「同じく、ていうかMob同士の戦いなんて初めて見た……」

 激しいMob同士の戦闘を見てそれぞれはそう口にする。その間に巨人の振り回す剣が象クラゲの鉤爪のついた肢を根元から切り落とした。その肢がすぐ近くに落ち、地面を揺らした。

「お、おい、ここにいたらやばそうじゃないか……?」

 キリトが呟くが、ゲツガもリーファも動かない。邪神同士の戦闘から目が離せないのだ。象クラゲが戦闘を離脱しようと試みるが、巨人の邪神はそれをさせまいと
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