第1話 気が付けば使い魔!?
[1/10]
前書き [1]次 最後 [2]次話
目覚ますと、そこには一面の青空が広がっていた。
なぜなら、俺が仰向けに地面に横になっていたからだ。……なんでこんな所で寝てるんだ、俺?
「あんた誰?」
と、突然悩んでいる俺の顔をまじまじと覗き込んでくる女の子が言ってきた。
俺と年はあまり変わらなそうで、黒いマントの下に白いブラウス、ぐれーのプリーツスカートを着た体をかがめ、呆れたように覗き込んでいる。
俺もその顔を見返すと……かなり可愛い。
桃髪がかったブロンドの神と透き通るような白い肌を舞台に、くりくりと鳶色の目が踊っている。
桃色……つまりピンクの髪の毛ということは、外人であることは間違いない。だって、染めているように見えないし……ハーフかな?
しかし、この女の子が着ている制服はどこの学校の服だ? 見たことないぞ、こんな制服。
返事をするために頭を上げる。
「誰って……。俺は平賀 才人」
「どこの平民?」
平民? と、疑問に思ったが、頭が酷く痛いので頭を振ると、ついでに自分たち以外の人間が沢山いることに気づく。
豊かな草原が広がり、遠くにヨーロッパの写真で見るような石造りの大きな城があり、その人物たちも黒いマントを着けていて……なんだかファンタジーの世界みたいだ。
しかも、その人物たちは女の子と同じ制服を着て、手に何か棒のような物を持っていた。俺はアメリカンスクールにでも迷い込んでしまったのか?
「ルイズ、『サモン・サーヴァント』で平民を呼び出してどうするの?」
誰かがそう言うと、ルイズと呼ばれた少女以外が全員笑い始めた。
「ちょ、ちょっと間違っただけよ!」
その笑いを聞き、その女の子が鈴のようによく通る声で全員に向けて怒鳴る。
「間違いって、ルイズはいっつもそうじゃん」
「さすがはゼロのルイズだ!」
誰かがそう言うと、少年や少女たちがどっと笑い始める。……もう爆笑だ、あれは……。
まあそんなことはいいけど……、辺りを再度見渡してみるとココはアメリカンスクールではないっぽい。それらしい建物が見当たらないし……。
なら、映画のセット? なんかの撮影? ……それにしては道具を誰も持ってなくて、しかも広すぎる。
そんなことを考えていると、
「ミスタ・コルベール!」
ルイズと呼ばれていた女の子が、人垣に向かって叫ぶ。すると人垣が割れて、中年の男性が現れた。
な、なんだあの格好!? 大きな木の杖持って、真っ黒なローブを着てるけど……あれじゃあ、まるで魔法使いだ。大丈夫か、あの人?
ちょっとココおかしいぞ! と思い、次は俺の近くをよく見渡した。
すると、今まで持っていた荷物があった。
良かった。ちゃんと俺の荷物はあった。……ということは、
前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ